2024 年 11月 27日 (水)
ホーム経済流通糖分を除けば売り上げは伸びる…韓国フルーツジュース市場の明暗

糖分を除けば売り上げは伸びる…韓国フルーツジュース市場の明暗

ウンジン食品(c)KOREA WAVE

韓国で健康と楽しさを同時に追求する「ヘルシープレジャー(Healthy Pleasure)」がトレンドに浮上し、フルーツジュース市場で糖分「ゼロ製品」の有無が企業の明暗を分ける要因となっている。ゼロ製品のない韓国ロッテグループ傘下の「ロッテ七星飲料」は規模を縮小する一方、韓国の飲料メーカー「ウンジン食品」は果物ジュース部門の売り上げが増えている。

ロッテ七星飲料は現在、1000トン規模の飲料タンク6台を売却中だ。このタンクは安城(アンソン)工場の近くにある設備で、濃縮果汁液などの保管に使われる。

今回のタンク売却は、ジュースの消費が減った影響だと同社は説明した。同社関係者は「使用していたタンクが必要なくなり、売却することになった。気候変動などの理由でオレンジの需給に問題が生じた。また、所得水準が上がり、ジュースではなく果物を直接買ったり、搾って飲んだりする消費者が増加し、需要が減った面もある」と話した。

ロッテ七星飲料ではジュース部門が全体の売り上げに占める割合は毎年減少した。これは「ヘルシープレジャー」トレンドの持続に伴う「ゼロ飲料」市場が成長した影響だという見方も出ている。

同社関係者は「フルーツジュースの糖分を下げて販売するのは簡単ではない。果物自体に入っている果糖のためだ」と指摘した。

一方、ウンジン食品のフルーツジュースの売り上げは伸びている。

昨年、ウンジン食品の売り上げの36.1%は、果物・野菜ジュース部門が担った。売上高は1079億ウォンで、前年(960億ウォン)に比べ12.5%増加した。当該部門の売り上げは2021年874億ウォン、2022年960億ウォンと、毎年上昇傾向にある。

これについて、同社は昨年発売したゼロ飲料の成果だと説明する。ウンジン食品は昨年、乾燥フルーツ飲料「自然はザ・マリン」を発売した。ゼロシュガーやゼロカロリートレンドに応じてジュースブランド「自然は」にもゼロカロリーラインナップをそろえた格好だ。

果物自体に糖分があり、相対的に停滞していたジュース市場においてゼロカロリーの果物飲料を発売し、発売5カ月で1000万本以上を販売した。

ウンジン食品は2月にロングセラー商品である「青梅ジュース」にもゼロ製品を投入した。従来の商品と似たような甘みを出しながらも、0カロリーという点が大きな人気を集め、発売100日で200万本以上を販売した。

ウンジン食品関係者は「低糖商品を好む消費者が増え、ジュースの消費量が減っている。低出生率などの影響もあり、ゼロ飲料を拡大するほかはない。人気商品である青梅ゼロは、オンライン専用商品として発売したが、コンビニなどへの出荷を検討している」と続けた。

これに対し、韓国食品医薬品安全処は情報提供を強化している。2026年1月から無糖、ゼロシュガーなどを強調する食品は「ステビア」など甘味料の含有有無とカロリーを正確に表示しなければならない。

(c)KOREA WAVE

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