2024 年 4月 30日 (火)
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韓国総選挙、各党が「気候公約」を出したが…廃垂れ幕250万枚以上がゴミ

選挙戦に使われた広報物=写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1

韓国総選挙が終了し、11日未明から候補者と政党の垂れ幕が外されている。リサイクルに限界がある廃垂れ幕は、今回の選挙でも250万枚以上使われ、環境汚染の原因に。各政党が「気候公約」を掲げたのとは裏腹に、多量のゴミを作り出す選挙が繰り返されたわけだ。

公職選挙法上、候補者は選挙区内の邑(ウプ)・面(ミョン)・洞(ドン)数の2倍以内の垂れ幕を掲示することができる。ここに大きさと個数制限がない選挙事務所の外壁超大型垂れ幕に加え、政党垂れ幕、期日前投票・本投票を誘導する垂れ幕などを加えれば垂れ幕の数は数十枚以上になると予想される。

2022年の統一地方選挙後、約1557トン、枚数では260万枚の垂れ幕が回収された。回収した垂れ幕はほとんど焼却炉行きだ。

垂れ幕はおおむね、ポリエステルやプラスチック合成樹脂などで作られる。溶かして繊維を作るなど再生原料としての使用は不可能だ。

垂れ幕を焼却する場合、二酸化炭素など温室ガスが、このうち一部が不完全燃焼すれば一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物(NOx)など大気汚染物質が排出される。

一部では、廃垂れ幕をエコバックやポリ袋などに加工して活用している。ただ、活用率は20%台にとどまるのが現実だ。

このような問題解決のために青年広告人連合ボートフォアス(vote for earth,us)は垂れ幕で選挙ジャケットを製作する「アップサイクリング」を販売したりもした。このジャケットは今回の総選挙の選挙運動ではまともに活用されなかった。

環境省と行政安全省は、今回の総選挙でも250万枚以上の廃垂れ幕が回収されると予想し、廃垂れ幕を多方面に活用する案を模索している。

(c)news1

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