
韓国の上場企業の株価を不正に吊り上げたとして、資本市場法違反などの疑いが持たれている総合病院長や塾経営者ら資産家4人について、ソウル南部地裁は1日、検察が請求していた拘束令状をすべて棄却した。地裁は「相場操縦の成立可否や範囲に争いの余地があり、容疑者の防御権を保障する必要がある」と説明した。
4人は2024年12月ごろまでに、法人資金や融資で集めた約1000億ウォン(約105億円)を原資に、約1年9カ月にわたって繊維大手企業の株価を約2倍に引き上げ、計272億6000万ウォン(約28億6000万円)の不当利益を得た疑いが持たれている。事件には著名な私募ファンドの元幹部や証券会社職員など、前・現職の金融関係者の関与も浮上している。
地裁は、拘束令状請求書に数万回に及ぶ相場操縦行為の具体的な違反条項が明記されていない点や、容疑者らが家宅捜索の手続きを違法として不服を申し立てている状況を考慮。「逃亡や証拠隠滅の恐れが十分に証明されておらず、拘束の必要性は認め難い」とした。
今回の事件は、韓国政府の「株価操作根絶」の方針に基づき、金融委員会などが組織した合同対応団が初めて摘発した大型案件だったが、身柄の拘束は見送られた。検察側は今後、別の銘柄への株価操作疑惑も含めて慎重に捜査を続けるとみられる。
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