2024 年 4月 26日 (金)
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走行技術、商用化レベルに高度化 [KWレポート] 配達ロボットが家に上がる日(1)

ネイバー第2社屋「1784」の配送ロボット「ルーキー」(ネイバー提供)(c)NEWSIS

「自動運転ロボットがコーヒー配達に来ました」

韓国ネット大手ネイバーの第2社屋「1784」では、100台余りのロボット「ルーキー」があちこちを駆け回る。役職員への書類の持ち運びのほか、弁当やカフェの配達など多様なサービスをこなす。社屋の延べ面積は16万5000平方メートル。地下8階、地上28階規模の超大型・超高層建物をロボットが専用エレベーターに乗って移動する。

カカオモビリティの社屋では、役職員がアプリを通じて社内カフェに飲食物を注文すれば、配達ロボットが手元まで持ってきてくれる。ロボットが建物内でカフェ飲料を配送することはもちろん、同時に移動経路上にある目的地に郵便物をまとめて配送することもできる。

◇一般建物にも導入可能

最近、自動運転配達ロボットのように「サービス用ロボット市場」に対する関心が高まっている。人工知能(AI)とセンサー技術の発展は、生活の質を高める新たな生活環境を提供するものと期待される。ロボットに適したインフラが整った建物だけでなく、一般建物への導入も可能になり、配達ロボットの大衆化時代はすぐそこまで来ている。

カカオモビリティはLG電子との協業を通じ、社内カフェでロボットを利用した室内配送サービスを初めて開始した。ネイバーがクラウド・デジタルツインで装備したロボットインフラの新社屋「1784」でロボット配送サービスを披露した。一方、カカオモビリティは一般建物にも導入可能なサービスを提供した点で差別化を図った。

◇数多くの制約、クリアできるか

これまでにロボット機器の走行技術は、商用化が可能なレベルまで高度化された。だが、実際に具体化するには数多くの制約がある。

各注文先別に配送注文形態が異なるため、ロボットが特定店舗の業務だけしか応じられない。

スマートビルのように、建物全体にロボット運営のインフラが備えられた環境だけでしかサービスが提供できない。

だがカカオモビリティのロボットプラットフォームが適用されれば、ロボットが多様な顧客から注文を受け、まとめて配送することが可能になる。

専用エレベーターや建築物内センサーなどロボット運営インフラが整っていない一般建物でも、これまでのシステムを活用してロボット配送を導入することができる。

サービス適用範囲が特定店舗から建物単位に広がり、ロボットの1台当たり生産性が高くなる。ロボット配送サービスの商用化が加速化すると期待される。

カカオモビリティ未来移動研究所のチャン・ソンウク所長は次のように抱負を語っている。

「カカオモビリティが積み上げてきたAI配車、ルートの最適化、高精度地図の構築など、プラットフォームの機能は、未来モビリティ技術全般で求められる核心的な技術になる。こうした機能を土台に、オープン型ロボットプラットフォームを構築する。現在のロボット走行技術と建物環境でも直ちに適用できるロボット配送サービスを具体化し、ロボットサービスの商用化を繰り上げる」

(つづく)

(c)NEWSIS

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