2024 年 5月 5日 (日)
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「社内お見合い」ヒットでみせたカカオの「ヒットの法則」 (下)

ネットフリックストップ10キャプチャー©news1

◇ネットフリックス1位を力にウェブトゥーンも再評価

カカオエンターテイメントが「本格的に力を入れて」制作したドラマ「社内お見合い」は予想通りグローバルヒットを記録した。

米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)の視聴時間集計サイト「ネットフリックストップ10」によると、「社内お見合い」は公開と同時にアジア地域を中心にトップ10入りを果たし、最終話を控えた4月第1週には日本▽香港▽インドネシア――などのアジア主要国・地域で1位に上ることもあった。

ドラマの成功は原作ウェブ小説やウェブトゥーンの再評価にもつながった。カカオエンターテイメントがウェブトゥーンシリーズを提供している▽タイ▽インドネシア▽インド▽台湾――では、3月までに「社内お見合い」の取引額と再生回数が1位を記録したこともあった。

カカオエンターテイメントは「社内お見合い」IPのバリュー・チェーンをドラマで終わらせない、としている。ドラマのOSTをはじめ、オーディオドラマを発売してその価値を保っており、現在は「社内お見合い」IPを活用したゲームも開発中だ。成功した一つのIPが、さまざまなジャンルで再評価されて、絶えず価値を生み出していく流れになっている。

◇グローバル興行IPでカカオのコンテンツ市場は継続

IPバリュー・チェーンの成功はカカオのコンテンツ事業の大きな力となっている。全体的な売り上げが落ち込むなかでも成長を繰り返しているからだ。

カカオによると、第1四半期の売上額は昨年同期比で31%増の1兆6517億ウォン。前の四半期(1兆7857億ウォン)と比べると8%減少した数値だ。カカオの四半期売上額が前の四半期と比べて減少したことは、2020年第1四半期(8783億ウォン)以降、8四半期ぶりだ。

こうした逆成長の中でもカカオのストーリー売り上げは▽カカオエンターテイメント1170億ウォン▽カカオピッコマ1235億ウォン――をそれぞれ記録し、歴代最高四半期売り上げである2405億ウォンを記録した。これは昨年同期比38%、前の四半期比13%成長した数値だ。

カカオ共同アライメントセンター(CAC)のぺ・ジェヒョン投資総括は、第1四半期のカカオ実績発表の電話会議で「『社内お見合い』のグローバル成功は、カカオエンターテイメントが進もうとする方向の青写真をきっちり示してくれたと思う」と述べた。

ぺ・ジェヒョン氏は、競争力のあるIPが、ウェブ小説―ウェブトゥーン―映像―音楽とつながるコンテンツバリュー・チェーンを行き来しながら相乗効果を増幅させ、可能性を示した、とみている。「今後もカカオエンターテイメントが構築したコンテンツ力と膨大なIPライブラリーを活用して、グローバルIPパワーハウスの地位を強固にしていく」と意気込んでいる。

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