2024 年 4月 30日 (火)
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[KWレポート] ソウルから非首都圏へ、バッテリーが動かす韓国の重心 (5)

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LG化学は清州に陽極材・分離膜工場を運営しながら、新規投資は慶尚・全羅圏に集中させている。亀尾(クミ)にも陽極材工場の設立する計画を公表しているほか、高麗亜鉛の子会社ケムコと設立した陽極材合弁工場(JV)を蔚山に設ける。中国のファユコバルトと設立した前駆体生産JVは、工場敷地にはセマングムを選んだ。国内では子会社のLGエネルギーソリューションに主に納品する計画だ。

ポスコ・フューチャーMは光陽・亀尾・浦項で陽極材を、浦項・世宗で陰極材を生産する。LGエネルギーソリューションが最大の顧客だ。現在、光陽にはサムスンSDI供給用陽極材工場が新たに建設されている。ポスコグループは光陽を二次電池バリューチェーンの中心地に育てる構想を持つ。

◇首都圏から地方に転職

バッテリー業界は今、地方人材を確保するのに必死だ。力を入れているのが、大学生への働きかけだ。学費支援や、就職を条件とする「契約学科」を設置する動きもある。最近は首都圏から地方のバッテリー業界に転職する例も珍しくない。

LGエネルギーソリューションは、延世(ヨンセ)大学、高麗(コリョ)大学、漢陽(ハニャン)大学に契約学科を設立した。学位取得と同時に、同社への就職が保障される仕組みだ。

まだ卒業生はいないが、現在50人余りの在学生がおり、卒業後はLGエネルギーソリューションの梧倉工場、大田(テジョン)技術研究院など地方事業所で勤務することになる。事業所と近い忠北大学、忠南大学のような忠清圏の大学を中心に活発な採用活動を進めている。

サムスンSDIは、蔚山科学技術院(UNIST)など6大学と協約を結び、蔚山事業所にバッテリー人材を迎え入れる。2022年から10年間、学士200人、修士・博士300人の奨学生を選抜し、サムスンSDI入社を保障する。

瑞山に事業所を置くSKオンは、忠南大学や忠北大学をはじめ、拠点国立大学の学生たちを対象に採用説明会を開いている。UNISTなどに契約学科を設立し、奨学金を与え、人材養成にも乗り出した。卒業後はSKオンへの就職を保障する。

(つづく)

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