新型コロナで観光活動個別化、新たな転機
4次産業革命に合わせ、主要先進国は既に海洋でも新たな技術の開発に乗り出しています。「2022オーシャンテックコリア」(今月9日開催)に合わせ、韓国の政策と世界の主要技術の流れを調べてみました。(シリーズ1/6)
◇韓国のレジャーボート産業は導入期の段階
世界のレジャーボート市場は新型コロナウイルス感染後、観光活動の個別化と野外レクリエーション活動を好むなど観光トレンドの変化で、新たな転機を迎えている。
世界で最大のレジャーボート市場を持つ米国は、2008年の世界金融危機以降、13年ぶりにレジャーボートの最大販売量記録を更新しており、英国などの欧州市場も成長している。
このようなトレンドの変化に歩調を合わせてレジャーボート産業界は親水文化の拡散と共有の経済モデルの発掘などを通じたレジャーボート市場拡大案を模索しており成長傾向は続くものと見られる。
米国と欧州などのレジャーボート製造と販売サービス産業の市場環境および将来の発展の見通しに比べ、韓国のレジャーボート産業は導入期の段階に留まっている。
しかし、最近、国内の海洋・レジャー市場も、ビーチでの休息と景観の鑑賞など伝統的活動から脱し、レジャーボートやレジャー機器などを利用してより積極的に海を楽しもうとする需要が増加しており、政府もレジャーボート産業育成を支援するための政策を新たに推進する計画だ。
◇世界レジャーボート市場、北米・欧州が主流
世界レジャーボート市場は、米国とカナダを中心とする北米と英国、フランス、ドイツ、イタリアを中心とする欧州が主流を占めている。
米国海洋産業協会(NMMA)のレジャーボート産業の経済的波及効果分析によると、米レジャーボート産業は3万5000社の企業によって約70万の雇用を創出し、年間1703億ドルの経済効果を生んでいる。
また、米国のレジャーボートメーカーの年間売上高は431億ドルに達し、ボートや船舶エンジンの輸出額は21億ドル規模だ。米国で販売されるレジャーボートの95%は米国内で消費されるなど、内需市場でのレジャーボート利用文化が活性化している。
欧州のレジャーボート産業は大きくボートとエンジン製造業部門、ボート生産関連装備製造業部門、貿易およびサービス業部門からなっており、約3万2000社で29万の雇用を創出する。
欧州レジャーボート産業の年間売上高は5660億ユーロで、主要輸出国は欧州内の国家と米国で、3:1の割合となっている。最近は、アジアと南米地域への輸出割合が増えている。欧州連合(EU)は「Blue Growth」という海洋産業戦略報告書で、レジャーボート製作とマリーナ関連サービス産業が主軸となる海洋観光産業をヨーロッパの5大成長産業と展望し、レジャーボート産業を支援するためのマーケティングと広報、国際産業展開催などを担っている。
また、新型コロナの長期化で世界観光市場が縮小したのに対し、レジャーボート市場は大きく活性化する様相を見せている。
米国のレジャーボート市場は、新型コロナによるソーシャルディスタンスと野外レクリエーション活動に対する選好度が高くなり、2020年には2008年の世界金融危機以後最大の販売量を記録し、新規のパワーボート販売量も12%増加した。
また、2021年、レジャーボートとエンジン部門も13万3011隻のレジャーボートと13万2874個のエンジンを輸出し、14年ぶりに最高値を記録した。このような増加傾向は釣りと水上レジャー活動人口増加と連動しながら、今後も持続するものと見られる。
米国のレジャーボート産業成長の背景としては、レジャーボートを楽しむ親水文化の発達とともに、レジャーボート産業の成長をリードするしっかりとした内需市場が挙げられる。また、レジャーボートの製造と販売、サービス、金融など産業生態系が有機的に連携しており、レジャーボート産業をリードする企業の役割も大きな比重を占めている。
(つづく)
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