BTS活動中断のニュースで株価が急落したHYBE株を、個人投資家が大挙買い入れている。低価格を「買いのチャンス」と判断したものと見られる。証券関係者は、実績減は避けられないが、メンバー個人活動と新人グループ活動という範囲拡大を肯定的に評価している。
18日の韓国取引所によると、HYBEは2日連続で上昇した。15日に24.87%の急落となる14万5000ウォンを記録し、上場(2020年10月15日)以来の最安値を記録したが、16~17日の2日間で2.07%、0.34%上昇した。
株価が急落すると、買い手が流入した。個人投資家は15~16日の2日間、HYBEを809億ウォン買い入れた。5月の月間買い越し額(854億ウォン)に匹敵する金額だ。株価が公募価格(13万5000ウォン)水準まで下がると、機会と見て、大量に買い入れたのだ。ただ、17日には61億ウォンを売りさばいた。
活動中断のニュースに「解散説」まで取りざたされ状況が悪化すると、HYBEが積極的に対応した点で、投資家を安心させた。HYBEのパク・ジウォン代表は15日、職員に送った電子メールを通じて「BTSは解散を全く考慮していない」「グループ活動をしばらく休むというアーティストのメッセージは完全な活動中断を意味しない」と強調した。
ただ、HYBEの市場期待値に対し実績減は避けられない見通しだ。証券街では、これまでの年間売り上げ推定値から今年はマイナス10%、来年はマイナス30%程度が減ると見ている。グループ活動によるワールドツアーや、これに伴うグッズ、コンテンツなど関連実績を考慮した。
◇ファンダム拡大の契機にも
HYBEの売り上げにおけるBTS依存度は、これまで90%に近かった。それが今年は第1四半期に60%水準まで下がり、新人歌手の台頭による範囲拡大が新たな売り上げ引き上げの要因と評価される。
第2四半期のアルバム販売量は歴代最高値を記録する見通しだ。イーベスト投資証券によると、5月にカムバックしたSEVENTEENとTOMORROW X TOGETHER(TXT)はそれぞれ223万9000枚、163万2000枚のアルバム販売を記録した。新人のル・セラフィム(41万2000枚)と今月発表されたBTSの正規アルバムまで含めると、800万枚以上と推定される。
HYBEがBTSメンバーの個別活動計画を明らかにした点も、範囲拡大要素として作用するとみられる。パク代表は「チームと個人活動を調和させる。活動の範囲はむしろ、多彩になるだろう。個人の活動計画はまもなく発表する」と明らかにした。
イーベスト投資証券のアン・ジンア研究員は「ARMY(BTSファンダム)ははBTS個別活動によって、離脱するわけではない。むしろメンバー個人の新たな姿を示すことにより、ファンダムを拡大させる契機となるだろう」と展望している。
アン・ジンア研究員によると、個別活動が本格化すれば、厳しく見積もっても2023年は純利益2000億ウォン達成が可能とみる。昨年(1410億ウォン)と今年の純利益推定値(1780億ウォン)を上回る金額となる。
ただ、大衆文化芸術家の軍代替服務を認める兵役法改正案が可決されない場合、今年からメンバーの順次入隊が避けられないという点は変数だ。メンバーのJIN(1992年生まれ)をはじめ、SUGA(1993)、RM・JーHOPE(1994)、V・JIMIN(1995)、JUNGKOOK(1997)が順に入隊することになる。
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