2025 年 3月 9日 (日)
ホーム社会ソウル・新村の大学街、商圏衰退が加速…空室率12.9%に上昇

ソウル・新村の大学街、商圏衰退が加速…空室率12.9%に上昇

2月28日、新学期を控えた新村の街並みに「賃貸募集」の垂れ幕が掲げられている(c)news1

韓国で新学期が始まる直前の2月28日、ソウル・新村(シンチョン)のメインストリートでは「入居者募集」の張り紙が目立ち、かつて学生でにぎわった通りの多くの店がシャッターを下ろしていた。

韓国不動産院の2024年第4四半期の調査によると、新村・梨花(イファ)女子大学エリアの中大型店舗の空室率は12.9%に達し、新型コロナウイルス流行時の最高値(15.02%)に迫る水準となった。一度は回復傾向を見せたが、2023年第4四半期以降は再び上昇に転じ、2024年第3四半期には11.5%となっていた。

大学街の商圏低迷は各方面に影を落としている。延世(ヨンセ)大学前のビアホールの店主は「卒業式の日も売り上げは伸びず、冬休み以降は回復の兆しがない」と語る。新村で20年以上飲食店を営む別の店主も「かつてのにぎわいは消え、街のスラム化が進んでいる」と危機感を抱く。

衰退の背景には、若者の関心がソウルの新興商圏である聖水洞(ソンスドン)や龍山(ヨンサン)へ移っていることがある。2024年第3四半期の賃料は聖水・龍山で上昇した一方、新村・梨大エリアは0.22ポイント下がった。他の大学街でも下落が続いている。

また、かつての大学の店の収益源だった化粧品やアパレルの売り上げがオンライン販売へ移行していることも影響している。世宗(セジョン)大学のイム・ジェマン教授は「2000年代までは大学街が主要な商圏だったが、近年は商圏の移り変わりが激しくなっている」と指摘している。

(c)news1

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