韓国海軍の対潜戦能力を強化するための海上作戦ヘリコプター「MH-60Rシーホーク」の初号機が来月、韓国に到着する。
軍関係者によると、米ロッキード・マーティン社が製造したシーホークは2月中旬、最初の機体が韓国に引き渡される見通しとなった。韓国軍は2020年12月、第132回防衛事業推進委員会で約9600億ウォンの予算を投じ、2025年までにシーホーク12機を導入する海上作戦ヘリコプター2次事業を決定した。
この事業は、海軍艦艇の遠距離探知・攻撃能力を強化するため、対潜水艦戦(ASW)および対水上艦戦(ASUW)の能力を備えたヘリコプターを国際調達するもの。シーホーク12機は来月以降、順次納入され、年内にも全機が引き渡される。引き渡し後は約1年の戦力化プロセスを経て実戦配備される。
シーホークは、韓国海軍が現在運用している「ワイルドキャット」や「リンクス」よりも性能が優れると評価されている。もともとは米陸軍の多目的ヘリ「UH-60 ブラックホーク」を海軍仕様に改造したモデルで、全長19.7m、高さ5.1m、最大速度時速270km、航続距離834kmの性能を持つ。
装備としては、敵潜水艦を探知するディッピングソナーとソノブイを搭載し、魚雷や空対艦誘導弾で武装している。これにより、北朝鮮の潜水艦や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を探知・追跡・迎撃する能力が飛躍的に向上すると期待されている。
また、シーホークの導入により、韓国海軍の対潜戦や対水上戦など立体的な作戦遂行能力が高まり、北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応する「水中キルチェーン」の重要な役割を果たすとみられている。
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