韓国成人の言語能力、数理能力、問題解決能力が経済協力開発機構(OECD)の加盟国平均を下回るという調査結果がOECDの「国際成人能力調査(PIAAC)」で明らかになった。
調査は、16~65歳の成人を対象に言語能力、数理能力、適応的問題解決力などの情報処理スキルを測定し、日常生活や職場での能力活用レベルを比較するもの。10年ごとに実施されている。
今回の第2サイクル調査では、前回の23カ国から8カ国増えた31カ国で約16万人が参加し、韓国からは6198人が調査に応じた。
それによると、韓国成人の平均点数は言語能力249点、数理能力253点、適応的問題解決力238点であり、いずれもOECD平均(言語能力260点、数理能力263点、適応的問題解決力251点)を下回った。
前回の調査結果と比較可能な領域でみると、韓国の言語能力は273点から249点へ、数理能力は263点から253点へ低下した。
韓国教育省は「第1サイクルと第2サイクルを比較した場合、言語能力の平均点は24点低下したが、調査対象27カ国のうち、平均点が上昇したのはフィンランドとデンマークのみだった」と説明。一方、数理能力の低下(10点)は統計的に有意な変化ではないと付け加えた。
調査対象を16~24歳に限定した場合、韓国の言語能力は276点、数理能力は273点で、それぞれOECD平均(言語能力273点、数理能力272点)とほぼ同等の結果となった。
学歴不一致に関する調査では、韓国の16~65歳成人のうち、実際の学歴が仕事で求められる学歴と一致する割合は65.0%だった。一方、学歴過剰は31.3%、学歴不足は3.7%で、OECD平均(学歴過剰23.4%、学歴不足9.5%)より学歴過剰の割合が高い。
スキル不一致では、実際のスキルが業務で求められるスキルと一致する割合が65.1%。スキル過剰は23.9%、スキル不足は11.0%で、OECD平均(スキル過剰26.1%、スキル不足9.6%)と比較するとスキル不足の割合がやや高かった。
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