2024 年 11月 27日 (水)
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[韓国記者コラム] K-ラーメン、廃棄されないために必要なこと

辛ラーメンブラックカップラーメン(写真=農心提供)(c)NEWSIS

韓国のラーメン輸出額は昨年、7億6543万ドルで過去最高を記録した。グローバル市場でK-コンテンツが人気を集め、おかげでK-フードの一つであるラーメンの人気も上昇した。

しかし、問題点もある。台湾に続き、タイでも韓国ラーメンにエチレンオキサイド(EO)の検出が問題視された。殺菌・消毒用に使われるエチレンオキサイドは、国際がん研究機関(IARC)が規定した1級発がん物質だ。

韓国保健当局は、既にK-ラーメンが無害だと結論付けている。相対的に安全なクロロエタノール(2-CE)をエチレンオキサイドと合わせて表記するため、基準値を超えたように見えるだけで、実際には問題がないという要旨だ。

政府の発表は確かに国内市場で効果があった。海外で韓国ラーメンに発がん物質が検出されたという報道が出ても、国内の消費者は安全性を疑わなかったのだ。昨年の値上げにもかかわらず、ラーメンの消費が減っていないのがその証拠だ。

◇各国の利害はまちまち

一方、企業は不安な時期を過ごしている。通関できなかった輸出用ラーメンは販売時期を逃したり廃棄処分にされたりした。昨年、欧州はラーメンを輸入するには発がん物質がないという証明書の添付が必要だと圧力をかけた。

食品業界が輸出用ラーメンの国際基準問題で困難に直面していると吐露すると、オ・ユギョン食品医薬品安全処長は、アジア・太平洋地域の規制機関協議体である「APFRAS(Asia-Pacific Food Regulatory Authority Summit)」を解決策として提示した。「APFRAS」で基準を作って加盟国と共有すれば、該当国に輸出するラーメンは通関手続きに問題が生じないだろうと期待する。

すべての国で有害物質許容基準が統一されれば良い。だが、K-フードの人気が冷めないうちに制度化される可能性は薄い。時間が問題だ。

食品医薬品安全処の計画通り上半期に「APFRAS」で基準が作られるとしても、数多くの食品品目一つ一つを制度化するには少なからぬ時間がかかる。各国の利害がまちまちであるため、調整するまでにどれくらい時間がかかるかわからない。

ラーメン一つだけでも年内の制度化は難しい。たとえ計画が成功したとしても、韓国企業がアジア太平洋だけに輸出するわけでもない。これを拡大し、全ての国で通用する有害物質許容基準を作るのは、もっと遠い未来だ。

◇海外公館を積極的に活用

企業には「APFRAS」のような制度的アプローチも必要だが、直ちに重要なのは現地の食品コーナーに自社の物が陳列されることだ。現地で事業をしていると、その国の政府や自治体、公共機関では、考えられない理由を挙げ、事業にブレーキをかけることは数え切れない。原則に従ったために時期を逃して事業機会を失ったり、大きな借金だけ抱えて帰国する例は数え切れない。

そのため、企業にとって現地の情報を素早く入手することが重要だ。

民間に限界があるなら、公共機関が役割を担う必要がある。「APFRAS」のような規制協議体の設立とは別に、政府が大韓貿易投資振興公社(KOTRA)のような海外公館を積極的に活用するのはどうか。各国における制度の変更情報を収集し、企業への伝達者の役割を果たすわけだ。昨年、欧州で起きたK-ラーメンの廃棄危機は、ウォッチドッグ(偵察犬)が本来の機能さえ発揮していたら起きなかっただろう。【MONEYTODAY チ・ヨンホ記者】

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