
韓国軍が6月30日午後、済州島付近の海上で実施しようとしていた固体推進宇宙発射体の試験発射を、当日になって急きょ中止した。
国防省によると、国防科学研究所(ADD)は同日午後2時ごろ、済州島南方海上で固体推進発射体「ミル」の4回目の試験発射を実施する予定だった。しかし、最終発射準備の過程で一部の問題点が見つかり、安全を考慮して発射中止を決めた。
国防省関係者は「発射体の最終作動状態を点検する中で、一部機能の異常現象が見つかり、発射を中止した。詳細な原因は把握中だ」と述べた。
韓国軍は2021年5月の「韓米ミサイル指針」解除で、宇宙発射体の固体推進機関に関する制限がなくなったことを受け、関連技術の開発に着手した。
その後、ADDは2022年3月30日と12月30日、ADD総合試験場で試験飛行体1の1、2回目の試験を実施し、いずれも成功した。2023年11月29日に済州島海上で実施された3回目の試験も成功裏に終えた。
1~3回目とは異なり、今回の4回目試験発射体は日本、欧州など主要先進国の発射体と同じく、固体3段と液体1段の計4段で構成された。搭載体分離段階で精密な調整をするため、4段部には液体燃料を使用した。
韓国軍は今回の発射で、1~4段で構成された全機体を結合した固体推進宇宙発射体の総合性能を確認する予定だった。
今回の発射が延期されたことで、ADDは気象条件が良い時期に改めて発射を試みるとみられる。ただ、済州島が7月1日から梅雨シーズンに入ることを考慮すると、短期間内に再発射が実施されるのは難しい見通しだ。
国防省は「再発射日程は今後公表する」と明らかにした。
固体発射体は、多数の複雑な構成品で構成され、取り扱いが難しい液体発射体とは異なり、構造が単純で保存・取り扱いが容易だ。価格も安く、迅速な発射が可能という利点がある。
このため固体発射体は、搭載重量が軽い低軌道用の観測・偵察衛星発射に適しているとされる。液体発射体は高高度に投入する静止軌道衛星や宇宙探査機の発射に適しているという。
国防省は「固体推進宇宙発射体の開発が完了すれば、韓国軍は安保需要や緊急状況に対応し、観測・偵察のための衛星を適時に発射できる能力を保有することになる」と強調した。
(c)NEWSIS