韓国で唯一の戦車生産企業である現代ロテムは、世界トップクラスの性能を持つK2戦車を前面に押し出している。K2戦車は、敵から飛んでくるミサイルを回避する誘導撹乱型のソフトキル(Soft-kill)と、直接兵器を打撃する対応破壊型のハードキルの両方の機能を兼ね備えている。
海外進出を念頭に置いて開発中のK2戦車には、飛んでくるミサイルに対応弾を発射して空中で爆発させるハードキル能動防護システムも搭載される。
K2戦車は特に、世界で初めてISU(In-arm Suspension Unit)を適用し、未舗装や砂地のような悪路でも卓越した機動性能を発揮できるよう対応している。
ISU方式は、油気圧懸架装置の形態とし、高圧の油圧作動力をリアルタイムで制御して活用することで、軌道車両の挙動を最適化する。K2戦車のISUシステムは、他の多くの先端技術と共に、韓国の技術の優秀性を知らしめるものとして位置づけられている。
◇KAIの自動組立装置・ロボットドリリングシステム
韓国航空宇宙産業(KAI)は、ポーランドに戦闘機FA-50を大規模に輸出した。その製造工程には特徴がある。業界最大手である米ロッキード・マーティン社でさえ保有していない独自の自動組立装置(FASS)や大型ロボットドリリングシステム(LRDS)がある。
FASSは、胴体が正確に結合されているかをコンピューターで確認する。誤差率は1/1000インチ(0.025mm)以下だ。手作業で11日間かかっていた組立作業を2.5日で終えることができるようになった。
LRDSは戦闘機の胴体と翼に穴を正確に開ける装備だ。戦闘機は溶接ではなくリベット固定方式で結合される。
数々の技術的優位性をもとにKAIは、海外のどの防衛産業企業よりも早い納期を実現できた。今回のポーランドからの受注でも、他の海外防衛産業メーカーより納期が早い点が最大の勝因だったという。
(つづく)
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