世界的な景気低迷による寒波が押し寄せている。全方位的な需要減少で、企業の倉庫には売れなかった在庫が山積みになっている。それでも、企業は未来に向けた技術開発には投資を惜しまない。「第4次産業革命時代」を生き抜くためには――独自の技術力により世界市場の約半分を占める競争力を有する――「超格差」技術が必須であるためだ。
韓国の未来を支える「K-テクノロジー」をシリーズで紹介する。
◇アジア初・世界2番目の口径155mm・52口径自走砲「K9」
2022年、韓国の防衛産業はポーランドからの大規模受注に成功し、歴代最高の実績を記録した。世界経済には深刻な悪材料として作用したロシアによるウクライナ侵攻だが、韓国の防衛産業各社には武器輸出の機会が広がった。
海外有数の防衛産業メーカーにも劣らない最先端技術で武装した韓国の防衛産業――。優れたコストパフォーマンス、検証された実戦能力、後続軍需支援システムを備えているという評価を得ている。今後は「世界4大防衛産業輸出国」という目標に向かって成長が期待されている。
ハンファ・エアロスペース(旧ハンファディフェンス)はエジプトとポーランドの両国に対し、それぞれ2兆ウォン(約2115億円)と3兆2000億ウォン(約3385億円)の大規模輸出に成功した。同社の代表兵器はK9で、世界2番目の口径155ミリメートル、52口径長自走砲だ。
K9の射程は40キロ以上。自動射撃統制システムを搭載し、射撃命令を受けてから30秒以内に弾を発射することができ、15秒以内に3発、1分当たり最大6発が発射できる。赤外線カメラで昼間はもちろん夜間にも正確に敵を捜し出し、射撃することができるのも特徴だ。
(つづく)
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