
SNSなどで麻酔薬「プロポフォール」の常習投与者を募り、診療記録を残さない手口で違法に投与を繰り返していたとして、韓国の京畿道水原長安警察署は7月1日、麻薬類管理法違反の疑いで、ソウル市江南区にある皮膚科の30代の女性院長と室長の計2人を拘束し、検察に送致したと明らかにした。また、同院の看護師ら4人と、プロポフォールを常習的に投与されていた30代の顧客ら12人の計16人についても同容疑で在宅送致した。
警察の調べによると、院長らは2025年6月から2026年3月にかけて、同皮膚科で顧客から1回あたり30万ウォン(約3万2000円)から100万ウォン(約10万5000円)の現金を受け取り、約100回にわたってプロポフォールを違法に投与した疑いが持たれている。院長らはSNSや美容整形関連のアブリ、既存の顧客名簿を利用して投与希望者を募集し、診療記録に記載しないことを条件に取引を持ちかけていた。
さらに、一部の病院関係者は過去に別の皮膚科に勤務していた際にも同様の違法投与容疑で捜査を受けていたことが判明した。転院後も以前の顧客名簿を流用し、同様の犯行を重ねていたという。病院側は発覚を防ぐため、プロポフォールの使用事実を意図的に診療記録から排除していた。投与されていた顧客は会社員や自営業者、歓楽街の従事者などで、その大半が過去にも投与経験のある常習者だったとみられている。
2025年10月に端緒を得て捜査を進めていた警察は、同院からプロポフォールやケタミン、ミダゾラムなどの麻薬類と現金2788万ウォン(約293万円)を押収した。今後は特定された犯罪収益について、起訴前の追徴保全を申請する方針だ。
警察は医薬品の流通ルートや共犯者の有無、犯罪収益の全容解明に向けて捜査を継続するとともに、医療機関における向精神性医薬品の管理実態への点検も拡大するとしている。
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