2026 年 5月 18日 (月)
ホーム経済IT/メタバース世界を魅了した韓流BTS公演、その陰の功労者は「釜山の海」にいる…なぞの「海底ケーブル」を可視化する

世界を魅了した韓流BTS公演、その陰の功労者は「釜山の海」にいる…なぞの「海底ケーブル」を可視化する

海底ケーブルシステム・陸揚げ局の役割=KT(c)news1

ソウル・光化門広場で2026年3月開かれた韓国のグループ「BTS(防弾少年団)」のカムバック公演に、世界中の注目が集まった。公演は世界190余りの国で生中継され、当日の視聴者数だけで1840万人に達した。世界中の「ARMY」(BTSファン)たちは、それぞれの家や街、オフィスで同じ歌と瞬間を共有した。

地球の反対側で開かれる公演を生中継で視聴し、海外スポーツの試合をリアルタイムで楽しむことは、いつの間にか当たり前の日常となった。プロゲーマーFakerが出場した世界的eスポーツ大会「LoL World Championship」を視聴しながら、世界各国のファンとリアルタイムでチャットを交わす光景も、もはや珍しくない。

こうした超接続時代を可能にした中核インフラこそが、「海底ケーブル」(Submarine Cable)だ。世界各国を結ぶデータは、今この瞬間も海の下を通っている。

BTS Comeback Live:Arirang発売記念カムバック公演(c)news1

◇国際データトラフィックの95%を担う「海底ケーブル」

海底ケーブルは、大陸と大陸、国家と国家をつなぎ、データを伝送する通信インフラで、光ファイバーで構成されている。単なる電線とは異なる。内部には光によってデータを伝える光ファイバーコアがあり、外部は絶縁体、防水層、鋼鉄ワイヤーなどで構成され、外部の衝撃からケーブルを保護する。

海底ケーブルは、世界のインターネットトラフィックの大部分を担う中核インフラとして、データを安定的に伝送している。国際電気通信連合(ITU)によると、海底ケーブルが担う国際データトラフィックは全体の95%水準だ。

電子メール、金融取引、クラウドサービス、動画ストリーミング、ビデオ会議など、日常的なデジタル活動の大半が海底ケーブルに依存している。グローバル企業や政府も、サプライチェーン管理、金融システム、公共サービス運営などの中核機能を遂行するために、これを活用している。

KT釜山国際通信センターの歴史、主な役割と重要性について説明するKT国際通信運用センターセンター長=KT(c)news1

◇50年のノウハウを持つKT…25年間「無障害」

韓国国内では、通信大手KTが国際海底ケーブルインフラの相当部分を担っている。

KTは1980年、韓国初の国際海底ケーブルである日韓間JKC(Japan-Korea Cable)の開通を手始めに、現在はアジア3本、北米2本など計5本の海底ケーブルシステムを運用している。これは韓国国内で運用中の9本の海底ケーブルの半数以上に当たる。

米国につながる国際海底ケーブル2本はいずれもKTが運用している。KTはアジア・北米を結ぶ国際網を基盤に、グローバル動画配信サービス(OTT)やクラウド、AIデータセンターなどで発生する大規模トラフィックを処理している。

約50年間にわたり蓄積してきた海底ケーブル運用ノウハウも強みだ。実際、2000年以降、韓国領海内では海底ケーブル障害が一件も発生していない。

KT国際通信運用センター長は「海底地震の多発地域、火山地帯、漁労活動が多い地域、国際紛争地域などを避け、最も安定的で最適化されたルートを選定して海底ケーブルを建設している」と説明した。

海辺のマンホール。この下に海底ケーブルがある=KT(c)news1

◇競争力の中心となる海底ケーブル陸揚げ局…KT釜山国際通信センター

特にKTの海底ケーブル競争力の中心には、海底ケーブル陸揚げ局(Submarine Cable Landing Station)である「KT釜山国際通信センター」がある。

陸揚げ局は、海底に設置されたケーブルが陸上通信網と接続される中核施設だ。海に近い地点で多数の海底ケーブルを中継し、トラフィックの保安と管制を担う国際通信インフラのハブだ。

KTは、海底ケーブルを運用する国内通信会社の中で唯一、釜山と巨済に二元化された海底ケーブル陸揚げ局を運営している。

通常時はKT釜山国際通信センターで国際トラフィックを処理するが、二元化された陸揚げ局により複数の経路を確保している。障害発生時には過負荷区間を自動で検知し、トラフィックを最適な迂回経路へ分散させ、サービスを安定的に維持できる構造だ。

APG(アジア海底ケーブル)・NCP(太平洋横断海底ケーブル)の海底ケーブルコンソーシアム事業者から運用技術力を認められ、各国の陸揚げ局を遠隔で管制・制御するネットワーク運用センター(NOC)の役割も担っている。

海底ケーブルの特徴や種類、関連設備を紹介するKT釜山国際通信運用チーム長=KT(c)news1

◇新規海底ケーブル・陸揚げ局を構築…「アジアのハブへ飛躍」

AIの発展により超接続時代が加速する中、KTは新規海底ケーブルの構築を推進し、国際トラフィック処理ルートを多様化する方針だ。

業界によると、AI時代の到来に伴い、使用・処理されるデータが爆発的に増加している。特にChatGPTのような生成AIサービスは、学習と推論の過程で膨大なデータをやり取りするため、国際伝送網の中核インフラである海底ケーブルの重要性も高まっている。

最近、イスラエルとイランの武力衝突局面で、ホルムズ海峡の海底ケーブル損傷の可能性などへの懸念が提起されたことも、こうした流れと無関係ではない。政府もAIネットワーク戦略の中核要素として海底ケーブルを含めている。

これを受け、KTは2029年までに国際バックボーン網を段階的に拡充し、現在比で約5倍の水準に拡大するという目標を掲げた。新規海底ケーブルを建設し、陸揚げ局も現在の釜山と巨済以外の地域へ多元化する。

KTネットワークコアサービス本部長の崔祐亨常務は「AI時代には国際データ接続性が国家競争力に直結する」とし、「KTは海底ケーブルと国際網インフラを安定的に運用し、大韓民国がアジアのハブとして成長することに貢献していく」と述べた。

(c)news1

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