2026 年 5月 18日 (月)
ホーム社会猛暑が認知症患者の入院リスク高める可能性…韓国の研究チームが発表

猛暑が認知症患者の入院リスク高める可能性…韓国の研究チームが発表

ソウル・鍾路区のタプコル公園(c)news1

夏季の猛暑が単なる熱中症を超え、認知症患者の入院や救急外来受診のリスクを高め、高齢者の認知機能低下まで加速させる可能性があるとの研究結果が出た。特に、気候変動で極端な猛暑が頻発する中、高齢人口の増加と重なり、猛暑が高齢者の脳の健康に及ぼす影響も新たな公衆衛生上のリスク要因として浮上しているという。

韓国・釜山大学社会科学研究院の研究チームは最近、こうした内容を柱とする「猛暑と認知症の関連性」論文を韓国産学技術学会の論文誌で発表した。2016年以降に発表された論文など文献273件を確認し、このうち検討・分析を通じて、猛暑と軽度認知障害、認知機能低下、認知症に関する研究8件を総合した。

最終検討の対象には、韓国、米国、ドイツ、フランス、中国、台湾で実施された研究が含まれた。韓国の研究は65歳以上の高齢者105万7784人を扱い、このうち認知症患者は7万8424人だった。米国の研究の一つは、アルツハイマー病と関連認知症のあるメディケア対象者332万9977人を分析した。中国の研究は、60歳以上の認知症・アルツハイマー病による死亡39万9036件を対象とした。

論文は、猛暑が認知症に二つの方向で影響を及ぼし得るとみた。長期間にわたる高温への露出は、認知機能低下の加速と関連していた。米国、中国、台湾の研究では、高温にさらされる期間が長くなるほど、認知機能の低下が加速する流れが確認された。

すでに認知症を患う患者にとっては、猛暑がより直接的な危険として作用する可能性がある。米国の研究は、アルツハイマー病と関連認知症のある高齢者が極端な猛暑にさらされた直後、入院リスクが増加するとみた。ドイツの研究は、認知症患者が猛暑期間に入院したり死亡したりする可能性が高いという根拠を示した。フランスの研究は、猛暑期間に認知症関連の救急外来受診が増えたと報告した。

海外の大規模研究では具体的な数値も示された。米国医師会内科学会誌に掲載された米国研究は、2000〜2018年のメディケア資料を使い、65歳以上のアルツハイマー病・関連認知症患者の入院リスクを分析した。地域別の熱指数で上位1%にあたる猛暑に1日さらされた場合、入院可能性を比較した統計値は1.02だった。4日連続でさらされた場合は1.04に上昇した。基準値を1とした場合、数値が1を超えると入院可能性が高まったと解釈される。

人数単位で見ると、猛暑に1日さらされた場合、1000人当たりの追加入院は0.8件だった。4日連続では1000人当たり1.7件に増えた。研究チームは、米国内のアルツハイマー病・関連認知症患者約670万人にこれを当てはめると、猛暑1日が認知症関連の追加入院少なくとも5360件と関連し得ると推算した。

救急外来受診でも同様の傾向が確認された。環境保健学術誌に掲載された研究は、米国カリフォルニア、ミズーリ、ノースカロライナ、ニュージャージー、ニューヨークの5州で、2005〜2018年のアルツハイマー病・関連認知症の救急外来受診347万9420件を分析した。3日間の累積平均気温が中間水準から上位5%水準に上昇した時、認知症関連の救急外来受診の統計値は1.042だった。

認知機能低下との関連性も報告された。疫学・地域保健学術誌に掲載された米国研究は、2006〜2018年の52歳以上の高齢者調査資料を分析した。この研究は、猛暑の累積露出が黒人高齢者と貧困地域居住者の速い認知機能低下と関連しているとみた。

(c)news1

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