
韓国のイ・ジェミョン(李在明)大統領が12月11日、世宗市で開かれた政府各省庁による業務報告の席で、大手EC企業クーパン(Coupang)を名指しし、夜間労働による過労死問題と個人情報流出に対する厳しい経済制裁の必要性を訴えた。
イ・ジェミョン氏はこの日、企画財政省や雇用労働省などの業務報告の場で、「夜間労働者の健康権の問題は、事実上クーパンが原因ではないか」と指摘。「午後10時から午前6時までは50%の割増賃金が定められているが、これは過酷すぎる。深夜労働が原因で多くの人が命を落としている」と語り、夜間労働の制限や規制強化の必要性に言及した。
さらに「午前0時から午前4時までは特に過酷なので、追加で割増率を引き上げる必要があるのでは」としたうえ、クーパンが個人事業主形式でドライバーを雇用している点についても「この形態では労働法の適用を受けにくい。現実的に抵抗の少ない部分から規制の導入を検討すべきだ」と述べた。
イ・ジェミョン氏は、過労死の実例として自身の家族にも言及。「私の妹も、働いていた早朝にトイレで死亡し、労災申請をしたが認定されず、訴訟にも敗れた」と明かしたうえで「現場で亡くなったのに、それ以外に死因が考えられないような状況でも、制度的に救済されないのは酷なことだ」と語った。
また、イ・ジェミョン氏は企業による「包括賃金制」が搾取の手段として濫用されている現状にも言及。キム・ヨンフン(金栄訓)雇用労働相が「包括賃金制は全面禁止するのが望ましい」と述べると、「全面禁止は現実的ではない。細かく適用例を定め、法改正が難しければ雇用労働省の指針としてでも、若者労働者が搾取されないようにしてほしい」と強調した。
さらに、イ・ジェミョン氏はクーパンで発生した個人情報流出問題にも触れ、「経済分野では法を破っても経営者が処罰されず、実務者が責任を負うだけで、捜査や裁判に5~6年もかかる。その間、国家のエネルギーを浪費し、制裁効果もない」と批判した。
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