2024 年 5月 6日 (月)
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韓国流通、人事キーワードは「安定」「変化」

ロッテグループのシン・ドンビン会長(左)と長男でロッテケミカルのシン・ユヨル常務(c)news1

韓国ロッテグループを最後に流通会社の年末人事が終わった。今年の流通業界の人事は、変化と安定、女性役員の躍進に要約される。また、信賞必罰 に即した役員起用も特徴として挙げられる。

ロッテグループは15日、2023年の定期役員人事を断行した。実績が不振だった主要系列会社の最高経営者(CEO)を交替し、外部人事を迎え入れるなどの変化を与えた。

ロッテは、若いリーダーシップ、責任経営に基づいた核心人材の戦略的再配置、持続的な外部専門家迎え入れの3つの人事キーワードを掲げた。

40代のCEOと50代の社長を全面配置するなど、若い人材を大挙重用した。内外で悪材料が続くなかで、若いリーダーシップにより事業危機を突破し、変化と革新を図るという戦略だ。

今回の人事を通じて、ロッテのCEO全体の平均年齢は57歳で、昨年比1歳ほど若くなった。社長職級の場合、3歳ほど年齢が低くなった。新任役員のうち40代の割合は46%に達する。1978年生まれ以降、40代前半(45歳以下)の新任役員も4人にのぼる。

チョン・ヨンジン新世界副会長(左)とチョン・ユギョン新世界総括社長(右)(c)news1

流通ビッグ3の中で一番先に人事を実施した新世界グループは「変化の中の安定」を選んだ。

新世界グループのチョン・ヨンジン副会長が率いるイーマート部門は、信賞必罰の原則に従って変化を図りながらも、一部の系列会社は安定的な組織運営に主眼を置いた。顧客への贈呈品「サマーキャリーバック」から有害化学物質ホルムアルデヒドが検出された問題の対応に苦慮するSCKカンパニー(旧スターバックスコーヒーコリア)のソン・ホソプ代表は2025年までの任期を全うできず、退いた。

新世界グループのチョン・ユギョン総括社長が率いる百貨店部門のキーワードは「能力主義」だ。過去最高の実績をけん引したソン・ヨンシク代表が社長に昇進したのもこの意味合いが込められている。

新世界インターナショナルは外部の専門家を迎え入れ、新任代表に座らせる予定だ。イ・ギルハン代表と共同代表職を引き受けることになる。新しい変化と革新を通じて、組織の刷新を強化する一方、成果と能力が検証された人材を適材適所に配置し、組織別の専門性を育てるという意図だ。

現代百貨店グループは、グループ代表取締役全員を留任させ、変化より安定を選んだ。8人が死傷した大田(テジョン)の現代プレミアムアウトレット火災(今年9月26日)の収拾に全力で取り組むという意図と解釈される。新規の社長昇進者はいないが、人事幅は例年と同じ水準を維持した。

(c)news1

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