2024 年 5月 18日 (土)
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韓国人はみんな知っている味…“国民カレー”として定着、オットゥギのこだわり

写真提供=オットギ(c)MONEYTODAY

8日午後1時30分ごろ、韓国忠清北道陰城郡大所面(チュンチョンブクド・ウムソングン・テソミョン)にあるオットゥギ・大豊(テプン)工場。内部では、設備が忙しく稼働し、オットゥギの代表製品であるカレーの生産の真っ最中だった。カレー、ケチャップ、マヨネーズなどは、オットゥギが国内で初めて開発した製品。大豊工場では、市場シェア1位を死守する長寿製品を主に生産している。

◇1969年の発売以来トップ

年間生産品目は昨年時点で18タイプ452品目で、重さに換算すると1年に25万トンだ。昨年の生産金額は8641億ウォンで、今年は昨年より10%増加する見通しだという。大豊工場は、2001年8月30日に竣工し、敷地10万4000平方メートル余りに建築面積2万6868平方メートル規模。オットゥギの最も古い工場だった安養(アニャン)工場で生産していた製品の製造を大豊工場に移し、今では最大生産規模を誇る。

生産4課が見える見学ルートに入ると、カレーの香りが漂ってくる。ここではカレー、ジャージャー麺をはじめとするレトルト食品が生産されている。銀色のパウチに入ったカレーは横8個、縦5個ずつ長方形の枠で移動し、直径約2メートル、高さ5メートル程度の銀色の円筒殺菌機に入っていった。

写真提供=オットギ(c)MONEYTODAY

パウチは、内部温度120℃の殺菌器で30分間かけて滅菌する。その後、赤い文字で「オットゥギ牛肉カレー」と書かれた箱に詰められ、カレーの完成品として誕生する。ライン1本当たり、1分に80個ずつ生産できる。

オットゥギカレーは、オットゥギの創立製品であると同時に「国民カレー」として定着している。先月時点で、国内粉末カレー市場でシェア約83%を占め、1969年の発売以来、ずっと1位の座を守っている。

ハム・ヨンジュン会長が、長女ハム・ヨンジ氏のユーチューブチャンネルに出演し、最も愛するオットゥギ製品を尋ねられ、「オットゥギ家庭用製品が1000種類を超えるが、その中から選べと言われればカレーだ」「私たちはカレーから始まった」と答えた。

◇星の形の伝統

「まともな国産カレーを作りたいという思いと、ケチャップやマヨネーズを国内に普及させたいという使命感から生産を始めた。3分でできるインスタント製品は、日本など海外の競合商品が多く、開発期間だけでも3年程かかった」

写真提供=オットギ(c)MONEYTODAY

オットゥギのイ・ミョンウォンマーケティングチーム長はこう振り返る。

同じ建物にある生産3課では、マヨネーズが生産されていた。透明の空き容器が機器の上で一列に移動しながら、チャージャー(充填機)からマヨネーズが注入された。キム・ヒョク大豊工場長は、マヨネーズの蓋が星の形であることに関し、「発売初期は技術力が不十分で、マヨネーズを絞ると形が崩れた。しかし、改善を図り、星の形通りに出るようになった。この時にできた星の形の伝統を今も受け継いでいる」と誇らしげに語った。

マヨネーズ生産ラインを過ぎると、ケチャップを担当する生産2課がある。マヨネーズ工程と同様に、ケチャップが空の容器に注入され、移動していくという工程だ。

マヨネーズとケチャップも、市場シェア1位を占める製品だ。1971年に国内に初登場したケチャップはシェア91%を、翌年発売されたマヨネーズは79%を占めている。

オットゥギは、大豊工場でインスタント製品、カップ飯などを生産しており、多様な簡便食品の需要に合わせて、生産を進めていく計画だ。イ・ミョンウォンチーム長は「今年は、カップ飯ビーガンラインナップを初めて発売した。長期的に必ず求められる製品で、今後も拡大していく」と話した。

(c)MONEYTODAY

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