2024 年 5月 10日 (金)
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韓国エリート軍事教育プログラムを見直し…相次ぐ任官放棄の背後にインセンティブ不足

国防省提供(c)news1

韓国軍当局が「科学技術専門士官」の業務に対するインセンティブを大幅に拡大する方針を決めた。科学技術専門士官の制度は「韓国型タルピオット(エリート軍事教育プログラム)」を掲げて2014年に導入したものの、選抜者の大多数が軍に長く留まらない現状が問題となっている。

軍当局によると、国防省は最近、「科学技術専門士官職務成果分析」の研究用役を発注し、遂行機関の選定を進めている。国防省は今回の研究に対し、科学技術専門士官制度の職務・成果など、現在の実態を分析し、制度発展のための方法を導き出すとしている。

「科学技術専門士官」は、理工系大学出身の優秀な学生を候補生に選抜する。大学在学中に2年間、国防科学教育、国防科学研究課題遂行などの養成課程を経て、大学卒業とともに少尉に任官し、国防科学研究所(ADD)など国防研究開発機関で3年間服務させるという制度だ。

科学技術専門士官の候補生は大学に通う間、政府から授業料全額と毎学期250万ウォン(1ウォン=約0.1円)相当の奨学金を支援される。しかし、2020年から今年6月までの最近3年間、候補生98人のうち22人が任官を断念している。特に3年間義務服務を終えた任官者79人のうち、長期服務申請をした者は1人もいなかった。

軍当局はこのような科学技術専門士官の任官放棄や長期服務の未申請の背景に、技術補償金などインセンティブ不足があるとみている。このため、科学技術専門士官に対する支援を強化する案をまとめる計画だとしている。

(c)news1

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