2024 年 5月 6日 (月)
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講義の映像が瞬く間にPDFノートに

Startup Story ~~ 成功のカギ

ビーブリッジ パク・ジョンヒョン代表

パク・ジョンヒョン代表©MONEY TODAY

動画スクリーンショット筆記ノートサービス「スリッド」。「ビーブリッジ」は昨年1月、この英語版をリリースし、グローバル市場への進出を果たした。

「インドと米国のユーザーが大きく増えました。ユーザーの講義スクリーンショットも460万に達しました。ユーザーの利用データを分析し、オンライン教育プラットフォームに成長してみせます」

パク・ジョンヒョン代表はこう意気込む。

「ビーブリッジ」は2020年8月設立。ZOOMやYouTubeなどで開かれるオンライン講義の資料を自動的にスクリーンショットするソフトウェア「スリッド」のサービスを展開している。映像による授業を視聴しながらボタンを押すと、直ちにスクリーンショットし、同時に画像上に筆記する。

大学の遠隔授業やオンライン学習を通じた自己開発が一般化するなか、「ビーブリッジ」は昨年、急成長を遂げた。「スリッド」のダウンロード数は昨年1月に1万5000回だったのが、12月には6万5000回に拡大した。オンライン講義は12万回から33万回に増加。100万回だった累計講義スクリーンショット数は460万と4倍以上にもなった。

◇昨年1月に有料サービスに転換

「スリッド」は昨年1月から有料サービスに切り換えたにもかかわらず、成長を続けていることも注目される。月額料金は8~13ドル。英語版サービスをリリースしてからグローバル利用者が増え、インドと米国を中心に海外ダウンロード数は約1万5000回。

「開発者を夢見るインドの人々が、コーディング(プログラミングの言語を使ってコードを記述する作業)オンライン教育を受ける時、『スリッド』を利用しています。韓国では学生と一般の比率が7対3ですが、海外は自己開発のための需要が多いです」

「ビーブリッジ」はユーザーの反応をリアルタイムで反映し、「スリッド」のサービス高度化につなげている。講義自動スクリーンショット機能に30秒~1分のクリップ録画機能を追加し、Windows版をリリースして汎用性を拡大した。

「体験版を利用した後、有料サービスへの変更率が20%に達します。特に有料ユーザーのなかで、6カ月以上使用している人が30%になります。“忠誠度”が高いです。新たな機能もこれから追加していき、有料ユーザーの満足度を高めていきます」

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◇講義ツールから教育プラットフォームに

パク代表の目標は「スリッド」のデータを足掛かりに、オンライン教育プラットフォームに成長するのが目標だ。「スリッド」はユーザーの学習コンテンツ、スクリーンショット数、使用時間などのデータを有する。有料ユーザー1人あたり、平均で3.7のコンテンツを学び、74のスクリーンショットをキャプチャーし、視聴時間は1時間30分という集計が出た。

「ユーザーが、どんな映像で、どのようなシーンをスクリーンショットするのかデータを分析すると、関心のあるコンテンツのおススメが可能です。これをHR(人的資源)に活用すれば、従業員別にカスタマイズされたコンテンツ教育も可能だと思います。ユーザーがさらに増えれば、クリップ映像とノートを共有するコミュニティ機能も活性化させていく計画です。『スリッド』を講義ツールから教育プラットフォームに成長させたいと思います」

「スリッド」は昨年3月、初期スタートアップ専門投資会社「MashUp Angels」と「銀行圏青年創業財団」(D.CAMP)から投資を誘致した。また、人材確保のため、Google本社、GoogleKorea、カカオで人事総括を担当した「Quantum Insight」代表のファン・ソンヒョン氏を人事諮問にスカウトした。

今年、グローバル進出に集中しつつ、「モバイル版スリッド」のリリースも準備するという。

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