2024 年 5月 5日 (日)
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年間取引額4兆ウォン記録「韓国のMUSINSA」…流通市場のシェアはまだ1桁台

ムシンサスタンダードトンソン路(c)KOREA WAVE

韓国のファッションプラットフォーム「MUSINSA」が昨年30%に迫る高成長を続け、同国のファッションプラットフォームで初めて取引額が4兆ウォンを超えた。ただ、それでも国内流通市場占有率は依然として1桁台で、今後本格的に繰り広げられる巨大流通企業との競争が注目される。

業界関係者によると、国内流通市場は「新世界」などファッションの伝統的強者だけでなく、最近はネイバー、クーパンなど国内で強大な影響力を持つ大型プラットフォーム企業が規模を拡大している。また、強大な資本をバックに中国企業まで続々とファッション市場の主導権争いに参入し、さらに激しい競争が予想される。

MUSINSAは、急変する環境などで今までの成長を維持するのは簡単ではないという判断から、事業の選択と集中、そして費用効率化などによる構造改革に乗り出した。

昨年末には30~40代の女性を対象とするプラットフォーム「LAZYNIGHT」のサービスを終了し「29CM」に事業を一元化した。採用についても、大規模な公開方式の攻撃的な採用よりは、優秀な人材を中心とした「迎え入れ」戦略に転換した。また、内部で重複したり浪費されたりしている費用についても厳しくチェックし始めたという。

MUSINSAが選択と集中、そして効率化に乗り出したのは、これから競争しなければならない相手がこれまでの中小型オンラインファッションプラットフォームとは規模面で比較にならない水準にあるからだ。

統計庁によると2022年のファッションカテゴリー年間取引規模は52兆ウォンで、同年のMUSINSAの取引額規模は3兆ウォン序盤で、市場全体に占める割合は5%台に過ぎない。昨年、MUSINSAが30%に迫る成長を遂げ、1兆ウォン以上の成長を実現したにもかかわらず、依然として占有率は一桁台にとどまる。

Poshmark(c)KOREA WAVE

一方、大型プラットフォーム、流通大企業、中国大手がファッション市場の攻略に乗り出している。

ネイバーは子会社の「クリーム」に対する投資とともに、北米最大の中古ファッションプラットフォーム「Poshmark」を2兆3000億ウォンで買収した経緯がある。また、ネイバーショッピング内にファッションタウンをオープンし、プラットフォームを拡張している。eコマース企業「クーパン」は「C.アベニュー」を運営してきたが、昨年末に世界最大のラグジュアリープラットフォーム「FARFETCH」を5億ドルで買収し、攻勢を強めている。

強大な資本力を背景にした中国企業の攻勢も尋常ではない。

「ワイズアプリ」によると、昨年11月までユーザー数が最も急成長したアプリは、1、2位とも中国系eコマース企業の「AliExpress」と「Temu」だった。特に、Aliの場合、昨年11月の月間アクティブユーザー数(MAU)は707万人に上る。テムのMAUは354万人である。

WiseApp発表2023年アプリランキング(c)KOREA WAVE

これに加え、グローバルファッションブランドである「Shein」も最近、国内利用者が急速に増え、ファッション市場の競争をあおっている。これら中国発の企業の場合、直ちにMUSINSAが扱うブランドと商品が直接重なることはないが、巨大プラットフォームの特性上、次第にファッション市場にまで影響力を拡大するものと予想される。

従来のファッション大手も慌ただしく動いている。「新世界」の「SSGドットコム」は、グローバルラグジュアリープラットフォーム「NET‑A‑PORTER」との戦略的提携を発表した。「新世界」をはじめ、現代百貨店とロッテ百貨店は、これまでMUSINSAで注目されてきた国内デザイナーブランドの入店を急速に増やしている。

業界のある関係者は「ファッションはまだ絶対的な強者が存在しない市場で、巨大プラットフォームや大企業が先を争って参入している状況だ。今後、MUSINSAのようにオンライン基盤で成長してきた新生プラットフォームは、巨大プラットフォームと資本で対抗しなければならないなど、厳しい戦いが予想される」と話した。

(c)KOREA WAVE

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