
韓国で、職に就かず親元で暮らしながら家事を担う若者を指す「専業子女」という言葉が広がっている。中国語の「全職兒女」に由来する新語で、家事を担当する代わりに親から生活費や小遣いを受け取る形を意味する。
2025年に退職した32歳の女性は、ソウルを離れて江原道の実家に戻った。職場ストレスに苦しんでいたといい、現在は両親の出勤を見送った後、掃除や洗濯、宅配便の受け取りなどを担う。家賃や保証金の高騰を考えると、再び一人暮らしをする気になれないという。
専業子女が増えた背景には、就職難と住居難がある。2026年5月の15~29歳の就業者は前年同月より25万5000人減り、青年層の雇用率は25カ月連続で低下して43.8%となった。2025年の調査では、卒業後に初めて就職するまでの平均期間は11.3カ月で、1年以上かかる青年も31.3%に達した。
親と同居する青年も多い。2024年の調査では19~34歳の54.4%が親と暮らしていた。「休んでいる」人口も2026年5月時点で64万8000人に上り、10年前より23万5000人増えた。
専門家は、就職難、住居難、家族中心主義が重なった結果だとみる。高麗大学のキム・ユンテ教授は、親が経済的負担を支え、子どもは家事を担いながら就職を準備する共生戦略だと分析する。一方で、日本の「8050問題」(80代の親が50代の子どもと同居して経済的に支援する状態)のように、親への依存が長期化する危険も指摘した。
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