2024 年 5月 19日 (日)
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「人は操縦だけ」…韓国で危険な橋梁工事、ロボットが代わりになる

橋脚遠隔施工ロボット=建設研提供(c)news1

劣悪な勤労環境のせいで、韓国の建設現場で熟練労働者が減少している。高齢化する労働者と熟練工の減少は労災増加につながり生産性を落とす。実際、建設業は産業事故による死亡者全体の51.9%を占めているほど頻度が高い。

しかし、着実に変化が訪れている。デジタル化と自動化の革新が建設産業に与えられ、安全性を高めている。

韓国建設技術研究院所属のイ・サンユン博士の研究チームは「橋梁遠隔・無人化施工技術」を開発した。橋梁遠隔・無人化施工技術は、高所作業に投入される人材の代わりに遠隔制御ロボットが橋梁用ガーダー(Girder、橋梁の柱と柱を連結する上部構造物)を設置し橋脚を施工できる技術だ。

橋梁の遠隔施工のためのロボットは、目的によって2種類の形態で開発されている。遠隔で橋梁用ガーダーを精密な位置に架設させる遠隔精密設置ロボットがその一つだ。

橋脚遠隔施工ロボットを操縦する様子=建設研提供(c)news1

この技術を適用すれば、高所作業に人材を投入しなくても済むため、転落事故のような事故の原因を根本的に除去し、建設現場の安全性を向上させることができる。

橋梁の場合、橋脚を施工する過程と橋梁用ガーダーを設置する際に高所での作業が進められるが、この過程で事故が多い。

今は橋梁作業をする時、作業者が橋脚の上でガーダーの位置を調整する。

しかし、ガーダー遠隔精密設置ロボットを利用すれば、橋脚上でのガーダーの位置と方向を定めるために人が直接、橋脚の上に上がる必要も、ガーダーに触れる必要もない。

もう一つの形態の技術は、橋脚を遠隔で施工するための作業用ツール(End-EffectorまたはAttachment)を含むモバイルマニピュレーターである。

多屈折ロボットアーム形態のマニピュレーターがツール交換しながらコンクリートを固める作業、あらかじめ製作された鉄筋網を掴んで位置を調整する作業、そして鉄筋を連結する作業をする。マニピュレーターの適用のために自動的に乗降が可能な作業台が設置される。

遠隔制御ロボットは計3基のロボットアームを活用することになり、橋脚施工過程分析をベースに鉄筋を掴むこと、鉄筋の連結、コンクリートポンプホースを掴むこと、そしてコンクリート固め作業を遂行することを目標とする。

ロボットを活用した橋脚遠隔施工技術を利用すれば、作業者の事故の危険なしに橋脚を施工することができる。

イ・サンユン博士は「建設現場には危険性の高い現場が存在し、現場での災害率もかなり高い。勤労者1万人当たりの労災死亡者数も韓国が世界1~2位のレベルだ。したがって危険な現場に、人ではなくロボットで代替できる技術を開発しなければならない」と強調した。

(c)news1

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