2024 年 12月 1日 (日)
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[KWレポート] 韓国「ニュー」サムスン電子・李在鎔氏の1年 (上)

次世代半導体R&D団地の建設現場を視察するイ・ジェヨン会長(写真=サムスン電子)(c)KOREA WAVE

「『大きくて強い企業』から、すべての国民に『愛され信頼される企業』を作る」

韓国サムスン電子の中興の祖で先代会長のイ・ゴンヒ(李健熙)氏が2020年10月に死去し、息子のイ・ジェヨン(李在鎔)氏(現会長)が同12月にサムスンを真の超一流企業に育てるとして「スンオブ(勝於父、父親を乗り越える)」と叫んでまもなく3年となる。

イ・ジェヨン会長は▽新事業発掘を通じた事業拡張▽順法文化の定着▽産業生態系との意思コミュニケーション拡大と支援▽社員の自負心と国民からの信頼度を高め「国の格に合う新たなサムスン」を作る――と言及した。

会長に就任して27日には1年となる。財界はイ・ジェヨン会長が先代の「新経営宣言」に続く「ニュー・サムスン」の青写真を提示するかに注目している。サムスン電子は最近、前会長3周忌と新経営宣言30周年を迎え、多彩な追悼行事を展開した。

しかし、昨年に続き今年もイ・ジェヨン会長の特別なメッセージはないと予想される。就任1周年を記念する特別な行事もない。イ・ジェヨン会長はこの1年間「ニュー・サムスン」の基礎を静かに固めていたようだ。

光州市の協力会社の社員らと記念写真を撮影するイ・ジェヨン会長(写真=サムスン電子)(c)KOREA WAVE

◇超一流企業の基礎となる「共生・技術・人材」

イ・ジェヨン会長が描く超一流企業の下絵は、彼がこれまで現場で言及した言葉から推察することができる。「共生」、「技術超格差」、「人材」――などが代表的だ。

昨年10月にサムスン電子の会長に就いた彼の第一歩は、協力会社の訪問だった。「協力会社がうまくいってこそ、我が社もうまくいく」として共生協力を強調したのだ。

サムスン電子側は「未来同行哲学を本格的に展開するという意志が込められたもの」としている。

最近は先代の後を継いで海外の協力会社も直接面倒を見ている。

イ・ジェヨン会長は21日、ソウル市竜山区漢南洞で長年の日本協力会社の集いである「LJF」交流会を直接主宰した。この席にはTDK、村田製作所、アルプスアルペンなど、電子部品・素材分野の協力会社8社の経営陣が参加した。LJFは「イ・ゴンヒと日本の友人たち」という意味だ。

1993年にイ・ゴンヒ氏が「新経営宣言」を発表し、部品会社との協力を強調して始まった。「今年30周年を迎えた交流会が開かれたのは、先代の思いを継承し、さらに発展させるというイ・ジェヨン会長の意思によるものだ」。サムスン側はこう説明する。

イ・ジェヨン会長のビジョンは「Cラボ・アウトサイド」からも垣間見ることができる。サムスンはイ・ジェヨン会長の意向により、社内Cラボ運営ノウハウを活用し、社外ベンチャー育成を支援する「Cラボ・アウトサイド」にプログラムを拡大した。

(c)KOREA WAVE

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