
私は自分の名前「ナム・ヒョンド」をインスタグラムの検索ウィンドウに入力してみた。これといった目的もなく、たまにやることだが、今回はびっくりした。ナム・ヒョンドが2人いるのだ。プロフィール写真も一緒で、一つは本当の私、もう一つは「私じゃない私」だ。
このアカウントをクリックしてみると、IDが長くて意味のない英語でつづられていた。名前、プロフィールの言葉、写真、お気に入りのストーリーまですべて同じ内容だ。

フィードの投稿は33個あった。写真は全部転載され、言葉もそのままコピーされ、貼り付けられたようだ。ゾッとした。フォロワーは451人。作成してからかなり時間が経過しているようだが、ふと疑問に思う。私なんかを、いったい、どうして……。
「こうしたことは、芸能人やインフルエンサーだけがやられることではないのか」
何の目的なのか。ひどく嫌な思いをし、不快になり、直ちに通報した。

◇「通報」してもなくならなかった
「私を詐称したアカウントがある」。こうインスタグラムに通報した。「通報者は、被害に遭った本人だ」と伝えた。手続きは思ったより簡単だ。
1時間後に見てみると、依然として、偽物のアカウントがそのままあった。本当の名前のわからない彼は、ストーリー(24時間後に消える投稿)まで2件投稿していた。3時間後も何も変わっていなかった。
「詐称アカウント被害」と検索すると、次々と同様の事例が出てきた。通報しても簡単にはなくならないという。
「著作権被害」として通報してみた。こちらは手続きが複雑で、身分証明書を持って、本人であることを証明する必要があった。顔写真は会社のトイレで撮影して送った。

◇それでも消えない。フォロワーに助けを求めた
1日が経過した。翌朝、再び「ナム・ヒョンド」で検索してみた。だが、そのままだった。偽のナム・ヒョンドにDMメッセージで話しかけてみた。「こんにちは、ナム・ヒョンドです」。答えがなかった。
午後になっても詐称アカウントは消えない。仕方なくストーリーに載せ、フォロワーたちに助けを求めることにした。
「こんにちは、ナム・ヒョンド記者です。詐称アカウントを見つけました。通報していただければ幸いです」
「みんながどうしたんだ」と心配してくれ、通報してくれた人も多かった。同じ被害を受けたという人もいた。大勢が通報すれば、修正されるだろうと思った。
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