
バッテリー素材メーカーによる地方人材に向けたラブコールも熱い。浦項や光陽に生産ラインがあるポスコ・フューチャーMは2021年、麗水石油化学高と産学協力を締結したのに続き、浦項韓東大学にもバッテリー素材学科を作ることにした。今年は浦項工科大学(ポステック)、浦項製鉄工業高校と産学協力を結び、地方人材の育成に乗り出した。
瑞山に事業所を置くLG化学は、7つの大学と産学協力を進め、人材確保に努めている。
エコプロは天安の韓国技術教育大学と産学協力業務協約を締結した。
業界関係者は「二次電池関連事業場の場合、大部分が非首都圏にあるため『人材確保』が最優先課題の一つだ。先制的な措置によって地域の人材を確保している」と明かす。ポスコ・フューチャーM関係者は「事業場管内に位置した学校と協力して、優秀人材の地域採用だけでなく、定着を誘導して働き口の好循環システムを作ろうと思う」と期待感を示した。
◇「子どもたちと過ごす時間が増え」
最近、首都圏の会社員が地方のバッテリー企業に移り住む事例も出ている。
業界の成長性を考慮し、転職とともに地方に移住するパターンだ。仕事と生活のバランス(ワークライフバランス)が良く、家族と一緒に過ごす時間が増える。生活の質が上がり、満足しているという評価が出ている。
最近、上昇傾向に乗っている業界であり、給与水準も首都圏の他業界と比べて低くない。
今年5月、10年余りのソウル生活に区切りをつけ、忠清道のバッテリー素材会社に転職した30代後半の社員は、満足げな表情を浮かべた。
「1年前から離職を考えて準備してきた。二次電池業界の展望が良く、今回の大規模採用があるとのことで、離職と移住を決断した。ソウルでは満員の地下鉄に乗って1時間余り通勤しなければならなかった。そんな生活を終えて地方に来た。子どもたちと過ごす時間が増え、家族の雰囲気もはるかに良くなった」
(おわり)
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