2024 年 10月 9日 (水)
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[KWレポート] “韓国破産”25年後の実情 (1) 通貨危機を覚えていますか

映画「国家不渡りの日」(写真=映画社の家、CJエンタテインメント提供)(c)NEWSIS

1997年11月21日。イム・チャンヨル(林昌烈)副首相兼財政経済院長官が緊急記者会見を開き、韓国が国際通貨基金(IMF)に資金支援を要請すると公式発表した。1995年に達成した「1人当たり国民所得1万ドル時代」でお祝いのシャンパンを開けてから2年もたたないうちに訪れた危機に、企業は廃業し、銀行は相次いで倒産した。株券も紙切れになり、多くの人が職を失った。

25年が過ぎた今、韓国経済の随所に危機の兆しが現れている。専門家らは「今は外貨準備高も十分であり、ファンダメンタル(基礎体力)もしっかりしているため、当時の危機の時とは根本的に状況が違う」とし、「通貨危機が再燃する可能性は高くない」と口をそろえる。NEWSISはIMF危機25年を振り返り、現在の韓国経済の状況と、今後の危機再燃の可能性などを分析した。

◇タイ・バーツ急落

1997年、タイの通貨バーツの価値が急落して始まった経済危機はインドネシア、フィリピンなど東南アジア諸国に広がった。貨幣価値の下落に危機感を覚えた外国人投資家らは先を争って短期資金を回収し、通貨危機につながった。

韓国も同年12月、外貨準備高が39億ドルまで下がり、デフォルト(債務不履行)の危機に直面した。国際格付け会社は、韓国の格付けを相次いで引き下げた。当時、IMFは金融システムの崩壊を防ぐため、東アジア諸国に1000億ドルを超える資金を割り当てた。韓国は1997年11月21日、IMFに支援要請し、同12月3日、IMFだけで210億ドルの直接支援が承認された。高金利、構造調整、公共財の営利化などが条件だった。

韓国がIMF危機を迎えたのは、経済協力開発機構(OECD)加盟のために資本市場の自由化を進めながら短期資本を簡単に借りられるようにした影響が大きかった。各銀行は海外から低金利で1年未満の短期資金を借りてきて、企業の財務状態を考慮せずに高金利で融資した。このため、外債規模が1991年の391億ドルから1996年には1047億ドル、1997年1208億ドルへと3倍ほどに急増した。このうち58%ほどが短期債務だった

また、韓国経済の主力だった輸出が減り、貿易赤字が雪だるま式に増えた影響も大きかった。韓国はIMF危機前の1995年1月から1997年5月までの2年4カ月間、連続で貿易赤字が続いた。

(つづく)

(c)NEWSIS

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