2024 年 5月 26日 (日)
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[KWレポート] メタバースの陰「ダークバース」 (6)

明確な定義・規定がなく…

13日午前、ソウル市江南区COEXで開かれた「メタバースフェスティバル&Kメタバースエキスポ2022」で参加業者の職員がVRコンサートの試演をしている©NEWSIS

メタバースが普及するにつれ、新しいタイプの犯罪が浮上しています。メタバースの陰の部分、ダークバースに焦点を当ててみました。(最終回)

◇絶えない「メタバース」名乗る犯罪

現在、米国の緊縮通貨政策とロシアのウクライナ侵攻などによりグローバル証券市場が沈滞しており、これとともにメタバースと関連した暗号資産市場も凍りついた。だが、依然としてメタバース・仮想資産関連規制の空白を狙った犯罪が絶えない。

投資家はすでに2017~18年に韓国投資市場に押し寄せた「コインブーム」を振り返ってみる必要がある。いわゆる「ポムルソン」など暗号資産ブームともに個人投資家を惑わせて莫大な投資金を誘致したいわゆる「ポムルソンコイン」詐欺事件が代表的だ。ほかにも「サムスンコイン」と言って投資家を誘引した「SSコイン」、「サムスンアーティックスコイン」をはじめアフリカTVで「コインゲート」を起こした「ティオコイン」など、数多くの詐欺プロジェクトが絶えなかった。サムスンとアフリカTVのBJの有名税をマーケティングに悪用した事例だ。サムスンの場合、「われわれと関連がない」と釈明までしたほどだ。

◇「メタバース」という単語で誘引

昨年は「メタバース」で使われる暗号資産だとし投資家コミュニティとブログ、テレグラム、ツイッターなど、多様なチャンネルで投資家を募集する書き込みがたびたび目撃された。実際にメタバースプラットフォームで使われる暗号資産もあるが、相当数はメタバースとは何の関連性もない場合が多かった。基本的なメタバースプラットフォームを作ったり運営する能力がないのに「メタバース」という単語を付けながら投資家を誘引した。

また、メタバースから進んで「ウェブ3(脱中央化)」コインだと宣伝する業者が数え切れないほど生まれた。どこまでメタバース、ウェブ3に該当するのか明確な定義や規定がないため、「耳にかければイヤリング」「鼻にかければ鼻輪」式で無差別的にマーケティングに悪用された。

依然として一部投資家コミュニティには「エコを追求する新概念ウェブ3.0プロジェクト」「投資にもってこいの新しいメタバースプロジェクト」だとして投資家を惑わす書き込みが広がっている。「100倍成長潜在力のある事前販売コインに投資せよ」というバナー広告まで出す。

ただ単に韓国だけではない。中国銀行保険監督管理委員会(CBIRC)は2月▽メタバースと関連した事業アイテムをエサにした偽投資情報▽ゲーム参加だけで高収益を保障するというメタバースゲーム▽メタバース内不動産市場価値を誇張して利益を得る行為▽メタバースで使われる暗号資産と宣伝した後、相場を操作したり出金最小限度額を高く設定する方法で現金化を難しくする行為――などメタバースを利用した4種類の新種詐欺類型に対する注意を呼びかけた。

◇暗号資産犯罪への対処能力向上を

逆説的だが、最近になって暗号資産市場が沈滞し、メタバース関連詐欺犯罪も減る様相を見せている。ブロックチェーンデータ分析企業「チェイナリシス(Chainalysis)」が発表した「2023暗号資産犯罪報告書」によると、今年7月まで不法取引量は前年比15%減少した半面、正常取引量は36%減少した。不法情報や商品を取引するダークウェブでも暗号資産関連犯罪が減ったことがわかった。ダークウェブ取引などを通じて稼いだ暗号資産収益は、今年4月から増加傾向が急激に鈍化したことが判明した。

チェイナリシスのペク・ヨンギ韓国支社長は「仮想資産市場は下落傾向が目立つことにより『Scam』と『ダークネット』市場での不法活動が減少した。この事実は注目に値する。依然として、盗難資金のような他の不法活動が盛んだ。公共部門と民間部門は引き続き協力し、暗号資産に関する犯罪に対処するための能力を培う必要がある」と伝えた。

(おわり)

「メタバースの陰『ダークバース』」はNEWSISのオ・ドンヒョン記者が取材しました。

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