2024 年 5月 26日 (日)
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[KWレポート] あふれる雇用、疎外された20代 (4)

中小企業の求人23万件でも「大企業に行く」

大田コンベンションセンターで開催されたDSC公企業・公共機関就職大田で、採用情報を見る求職者©news1

韓国の各分野で働き手が見つからないという問題が起きています。一方、20代の若者をみれば、仕事を見つけられずに苦しんでいます。この雇用の「ミスマッチ」、なぜ起きるのでしょうか。(シリーズ4/5)

◇就活生、大企業に「片思い」

中小企業は人手不足に苦しんでいるのに対し、若者層は望む働き口を見つけられず就職難にあえぐ「ミスマッチ」現象が深刻化している。中小企業を中心に人手不足が4年ぶりに最大水準に達するが、若者は年収とワークライフバランス(仕事と生活の均衡)、福利厚生などを理由に中小企業への就職を敬遠している。

問題は、若者が行きたがっているような大企業は、経験者を好むという点だ。このような需要と供給の不一致問題を解消するため、政府は若者に対する業務経験や訓練提供などの支援を拡大する計画だ。

雇用労働省によると、6月現在、「空き働き口」数は23万4000レベル。2018年2月以後、最大を記録した。7月には22万9000と小幅減少したが、依然として高い水準だ。空き働き口率は新型コロナウイルスの感染拡大以後、2020年に0.7%に下がった後、今年に入って1.1~1.3%を行き来している。

「空き働き口」数は求人難指標の一つで、最後の営業日現在に求人活動をしていて1カ月以内に仕事を始められる「働き口」の数を意味する。空き働き口率は、空き働き口数と全体勤労者数を加えた値のうちで、空き働き口数が占める比率だ。

◇地方企業、求人難

求人中の事業者の大半は、従業員が300人未満の中小企業(22万4000社)だ。300人以上の事業者の求人は、1万件に過ぎなかった。

業種別に見れば、求人が1万以上と多かったり、空き雇用率が1.0%以上と高かったりする産業は▽製造業▽卸小売▽宿泊飲食▽運輸倉庫▽保健福祉――の5つの産業であることがわかった。

5つの産業の空き雇用数は、6月現在、空き雇用全体の74.3%を占めている。人材難が特に深刻な4つの業種は▽造船業▽根産業▽飲食店・小売業▽タクシー・バス業――などが名を連ねた。

雇用労働省は、新型コロナウイルスの感染拡大による外国人労働者の入国遅延や業種別間の移動遅滞、立ち遅れた勤労環境など構造的要因が複合的に作用し、求人難が加速化したと分析している。

また、若者層で低い賃金と肉体労働など、立ち遅れた労働環境と労働市場の構造的問題などから造船業や根産業に就職することを避ける傾向も、不均衡の原因に挙げられる。若者層の希望は、大部分が大企業や公共機関、首都圏サービス業などに集中する。

高麗大労働問題研究所のキム・ソンヒ教授は次のように分析する。
「中小企業の中でも、特に地方にある企業は、求人難が厳しさを増している。若者は製造業の中小企業を選択するより、首都圏でサービス業の働き口を探すことを好んでいる。若者の立場としては、中小製造業は給与も高くなく、仕事自体が厳しいため、長期的に未来を設計するほどの職場ではないと見る傾向がある」

◇「青年跳躍プログラム」

一方、政府は働き口の不均衡解決と、若者層求職問題を解決するために大学生のうちから経歴設計、訓練、仕事経験を提供するなど、雇用サービスを高度化するという方針だ。

来年度予算案によると、政府は求職を断念した若者を対象に「就職力強化のための中長期特化プログラム」に参加・履修した場合、300万ウォンを支給する「青年跳躍プログラム」(仮称)を導入する計画だ。

職務経験を重視する採用トレンドを考慮し、仕事経験を総合的に支援する「若者仕事経験支援」事業も予算を今年の50億ウォンから来年には553億ウォンへと10倍以上増やす。

同省関係者は「新型コロナウイルス禍からの回復局面で雇用率は高い一方、就職をしない若者は依然として多い。卒業後から初めて職に就くまでにかかる期間も12カ月に近いほど、その数は減っていないのが実情だ」と明らかにした。

加えて「雇用奨励金など短期働き口確保のための支援よりは、若者が望む職務と職場を探せるよう職務経験や採用過程の透明性を強化する側に支援方向を切り替えなければならない時期だ」と話した。

さらに「大学生の時から政府が介入する方向であり、若者オーダーメード型就職支援政策の予算を増やし、大企業が参加する良質の仕事経験支援など、若者が体感できる方向に制度を改善している」と話した。

(つづく)

©MONEYTODAY

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