2024 年 12月 26日 (木)
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[KWレポート] ポストコロナ時代の韓流の行方(2)

K-POP 成功の方程式が通じた

K-POPポップ成功の背景にあるものは?

「ポストコロナ」時代を控え、大きな変化が予想されるコンテンツ産業のなかで、韓流はどのような変化を遂げようとしているのか。その現状を分析してみました。(シリーズ2/計7回)

「ポストコロナ」時代を挟んだK-POPポップ成功の背景には、デジタルシフトとジャンル拡張性があるとの見方がある。オフライン中心だったエンターテインメント産業の構造にオンライン要素を加えたというものだ。

米紙ワシントン・ポストは、BTSが公式デビューする前からツイッターなどを活用してファンと交流を図っていたと指摘し、BTSが成功した要因として、ユーチューブを活用したマーケティングや、SNSで共有されやすい振り付け、印象に残るフックソング(同じフレーズを何度も繰り返して印象づける曲)などを挙げた。

実際、韓国の音楽産業は、オン・オフラインの融合で成果を出している。CJ ENMは2012年に米国で初めて開催した韓流フェスティバル「KCON」について、昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で公演が難しくなると、非対面の「Kコンタクト(KCON:TACT)」に転換。有料・無料の視聴者は1745万人に上った。CJ ENMは、ハリウッドのベテランプロデューサー、リンダ・オプストとともにK-POP素材の映画を制作し、消費接点を広げる計画だ。

CJ ENMのパク・ジョンミン音楽コンベンション事業チーム長は「今後、K-POPプラットフォームが(仮想空間を意味する)メタバース概念とも結合する。それにより、時空を超えて韓流を楽しめる環境がつくられる」と強調する。「オンライン、オフラインの双方で意思疎通を図るという融合・複合的な経験を通じて、K-POP産業の市場規模はもっと大きくなるだろう」と見通している。

(つづく)

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