韓国でインフルエンザの感染者が急増する中、医療現場では多様な症状を訴える患者が続出している。専門家は症状への対応策を提案し、冷静な対処を呼びかけている。
梨大木洞病院救急医学科のナムグン・イン教授は7日、自身のSNSで「インフルエンザが大流行している。これはかつての新型コロナ感染拡大の終盤を思い起こさせる」と現場の状況を伝えた。
ナムグン教授によると、病院にはさまざまな症状を抱えた患者が訪れている。発熱や咳などの典型的な症状だけでなく、「食事が取れない」「歩けなくなった」「脳卒中経験者の麻痺が悪化した」といったケースも多いという。また、「友人が気絶した」「尿路感染が再発したようだ」「嘔吐して力が入らない」といった訴えも全てインフルエンザによるものだった。夜間に高熱が下がらないと訴える患者も増えているものの、肺炎や入院を必要とするケースは新型コロナ時代に比べて少ないという。
一方、ナムグン教授は「今回のインフルエンザは以前に流行した型であり、時間が経てば収束するだろう」と述べ、冷静な行動を勧めた。また「体調管理、手洗いや消毒などの衛生対策、温かい水の摂取、ワクチン接種、症状が出た際の病院受診、薬の服用と休養」を守るよう助言した。さらに、高齢者や持病のある人が危機に陥った場合には医療機関への相談を求めた。
感染者急増を裏付けるデータとして、疾病管理庁によると、2024年52週目(12月22日~28日)の外来患者1000人当たりの「インフルエンザ疑似患者」は73.9人となり、49週目(7.3人)から10倍以上に増加した。これは2016年以来8年ぶりの最高値だ。
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