韓国生命工学研究院(生命研)は3月28日、超微細プラスチックが母体に入ると母乳の成分が変化し、子どもの異常な過体重を誘導することを突き止めたと発表した。この成果は3月24日、国際学術誌オンライン版に掲載された。
大きさが5ミリ以下のマイクロプラスチックは、割れて超微細プラスチックになる。大きさは1マイクロメートル(100万分の1メートル)以下で検出はほとんど不可能。これを人が摂取すると健康に深刻な影響を及ぼすという。
研究チームはネズミを用いた実験で超微細プラスチックが母乳成分を変化させることを確認した。ポリスチレン(PS)とポリプロピレン(PP)超微細プラスチックを摂取した母体の子孫は、成長ホルモンの分泌量や摂取量の増加がなくても、体重と体脂肪が著しく増加する事実を確かめた。
これは超微細プラスチックが脂質代謝体に異常を起こし、腸内マイクロバイオームの割合に変化をもたらすためとみられる。母乳を分析した結果、肥満と関連性の高い脂質成分であるリゾホスファチジルコリン(LPC)が増加。その母乳を摂取した子孫の血液にも類似の変化が現れた。
研究チームを率いた希少難治疾患研究センターのイ・ダヨン博士は「患者が摂取した超微細プラスチックの量と生物学的影響についての後続研究が必要だ」としている。
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