韓国で1人当たりのコメ消費量の減少傾向に歯止めをかけようと、政府が消費促進に乗り出し、3月には食品メーカーとともに粉米開発事業を発表している。そうした状況とは対照的に、即席ご飯市場は成長を続けている。
統計庁の発表によると、昨年の1人当たりの年間コメ消費量は56.7キロ。前年比0.4%減少しており、1993年の110.2キロの半分しかない。
これに対して、韓国を代表するCJ第一製糖の即席ご飯ブランド「ヘッパン」の売り上げは上向きだ。業界関係者によると、2019年に4860億ウォン(約520億円)だったヘッパンの売り上げは昨年8150億ウォン(約872億円)に跳ね上がった。1兆ウォン突破も可能な勢いだ。
オットゥギの「オットゥギご飯」は2017年に大型マートでの販売量1億個を突破し、昨年も1億2000万個が売れた。
1人当たりの年間コメ消費量が目立って減るのに対し、韓国の即席ご飯市場は、昨年5月時点の4625億ウォン(約494億円)から2025年には5200億ウォン(約556億円)に成長するとの見通しが出ている。業界関係者は「10年前までは即席ご飯は非常食だったが、今はそう考える人は誰もいない。日常食として定着している」と分析している。
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