「Yキャンパスへの入学を歓迎します」。ソウル地下鉄・弘大入り口(ホンデイプク)駅で降りて京義(キョンウィ)線森の道に沿って徒歩10分ほど歩くと、ミント色の建物が目についた。韓国通信大手KTが今月19日、20代専用ブランド「Y」を宣伝するために立ち上げたポップアップストアだ。
KTは28日までソウル麻浦区(マポグ)延南洞(ヨンナムドン)にある「カフェコムマ」でポップアップストア「Yキャンパス」を運営している。
KTは2020年、20代を狙ったブランド「Y」を立ち上げた。データを追加提供する「Yダム」特典と専用プラットフォーム「Yボックス」なども相次いで立ち上げた。現在、Yボックス加入者は190万人に迫り、月間活性利用者数(MAU)は40万~50万人程度だ。
KTが20代をターゲットマーケティングに力を入れる理由は、20代がブランド競争力と最も直結する階層だからだ。19日、ポップアップストアを訪問したKTカスタマー事業本部セグメントマーケティング担当のキム・ウンサン常務は「20代は企業マーケティング吸収力、伝播力が最も高い階層だ。20代が企業のブランドを好むかが競争力と直結する」と話した。
最近、20代の通信サービスの利用形態も変化している。「コスパ」を重要視する20代は移動通信3社より安い料金制の格安フォンを好む。KTは格安フォンとの競争激化をかえって好機ととらえ、通信サービス以外の価値を20代利用者の誘引戦略にする。
キム常務は「通信価値だけでは顧客を維持することは難しい。20代の顧客が活動しているここに直接来て新たな価値活動を続ける。KTはライバル会社比20代マーケティングを一番先に始め、最も活発な企業だ」と話している。
5階建ての空間からなる延南洞のYキャンパスは、大学キャンパスをコンセプトにしている。地下1階は大学の講義室になっている。ここではKTロールスター、コメディアンのキム・ヨンミョン、アーティストのジオールパク(Zior Park)らの講演が開かれる。講演のない時間にはティービングオリジナルコンテンツが上映される。
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