今年、飲食業界は値上げに始まり、値上げに終わった。年明けから始まった「値上げラッシュ」は年末まで続き、このような流れは来年まで続く勢いだ。
業界は各種の原・副材料価格の上昇に物流費と人件費まで上がり、値上げは避けられないという立場だ。これに金利引き上げ、ウォン安ドル高現象まで加わった。食べ物はもちろん生活必需品など品目を問わない値上げに「月給を除いて、すべて上がった」という言葉が現実化した。
大韓商工会議所は11月末に開催した「2023流通産業展望セミナー」で、流通企業300社対象アンケート調査「2022年消費市場10大イシュー」を公開した。それによると、今年の流通業界における最大問題として「消費心理悪化」(51.3%)が選定された。
続いて▽業態間の競争激化による収益性悪化(30.7%)▽物価高による出血圧迫(25.7%)▽オフライン業態のオンライン事業進出(24.0%)▽日常回復でオンライン消費鈍化(21.3%)▽配送戦争(20.0%)▽コスパ&“炭タン脂”(炭水化物・タンパク質・脂肪)コンビニ弁当人気(17.3%)――などが続いた。
大韓商工会議所は「ポストコロナ以後も消費心理がなかなか蘇らず、物価高まで重なり流通企業の収益性は悪化して競争は深刻化した」と説明した。
今年初め、ロシアのウクライナ侵攻が始まり、穀物需給が厳しくなると、世界の食糧価格指数は急激に上昇した。今年3月には歴代最高値の159.7ポイントを記録した。
食品メーカーは原材料・副材料価格の上昇に耐えられず、相次いで値上げに踏み切った。6月以降、穀物価格は安定したものの、ウォン・ドル相場が1400ウォン台に上昇するなど、ドル高が食品業界を圧迫した。
値上げも全方位にわたった。今年初めには小麦やパーム油、砂糖の価格が値上がりし、食品価格の上昇を煽り、下半期には乳製品や調味料などの価格が値上がりした。
外食物価もピークに達し、庶民の食の負担を加重させた。9月中の外食物価の上昇率は、約30年ぶりの最高水準の9.0%を記録した。
ソウル地域で庶民が好んで食べるサムギョプサル、冷麺、ジャージャー麺などのメニューは、今年1年間5~15%上昇率を記録した。ソウル地域のサムギョプサル(国産・200グラム)の平均販売価格は1万8954ウォン(1ウォンは約0.105円)で、今年1月(1万6983ウォン)に比べ11.60%、前年同月比では7.38%上昇した。
冷麺1杯の価格は今年1月の9808ウォンから1万500ウォンに7.05%の上昇だ。1年前と比べると7.90%増だ。ジャージャー麺も急騰した品目の一つだ。先月のジャージャー麺1杯の価格は6531ウォンで、今年1月の5769ウォンと比べると13.20%、昨年同月比では16.31%、それぞれ上昇した。
主要ハンバーガー、チキン、製パンフランチャイズ企業は先を争って価格を引き上げた。相次ぐ値上げでインフレは深刻化した。
新年を控えて、年明けから値上げを予告したところも多数だ。コカコーラとペプシコーラは1月1日に値上げする。
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