
物価高・高金利の長期化で消費心理が冷え込む中、韓国の食品・流通業界が「新造語マーケティング」を前面に打ち出している。単なる商品多様化にとどまらず、SNSでの拡散を通じて新たな消費形態を生み出す戦略だ。
旧正月(ソル)とバレンタインデーが重なる「ソルレンタイン」は、数年に一度訪れる日程の重複から生まれた造語だ。今年は5年ぶりの重なりとなり、関連商品が相次いで登場している。
ロッテ百貨店はフランスの高級チョコレートブランドの限定商品を発売し、人気パティシエと組んだショコラやカステラなどのデザートを展開。新世界百貨店も全店舗でデザートのポップアップを開いた。現代百貨店は果物・ワイン・花・ビューティー商品などを持ち帰りやすいギフトセットとして打ち出した。
昨年から続く「抹茶コア(抹茶+コア)」ブームも勢いを保つ。鮮やかな緑色と比較的低カフェインという特性がSNSで支持され、抹茶ベースの飲料やデザートが続々と発売されている。
イーマート24は抹茶をテーマにした新商品を相次ぎ投入。CUやGS25も抹茶デザートやコラボ商品を展開し、若年層の取り込みを図る。
「ドゥチョン(ドバイ風もちもち)」ブームも拡大中だ。ピスタチオやカダイフを活用した独特の食感が話題となり、関連派生商品が登場している。
パリバゲットは「ドゥチョンタルト」に続き「ドゥチョンポップケーキ」を発売。パスクッチはジェラート型商品を投入し、ダンキンもドバイ風ドーナツを展開。新世界フードは「ドゥチョコ(ドバイ風チョコクロワッサン)」を打ち出した。
業界関係者は「価格競争だけでは消費を喚起しにくい局面で、言葉そのものを商品化し、話題性で購買を引き出す狙いがある」と指摘する。新造語は単なる流行語にとどまらず、消費不況を打開する“物語”として機能し始めている。
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