2026 年 3月 12日 (木)
ホームライフスタイル値引きより“囲い込み”へ…韓国・コーヒーチェーンが頼る「サブスク型ロックイン」

値引きより“囲い込み”へ…韓国・コーヒーチェーンが頼る「サブスク型ロックイン」

イディヤコーヒー提供(c)news1

低価格コーヒーブランドの攻勢が激しさを増す中、韓国の中価格帯コーヒーフランチャイズ各社が「サブスクリプション(定額制)」を前面に押し出した新たな競争に踏み出している。単純な値引きでは顧客流出を止めきれないと判断し、常連客を囲い込む“ロックイン効果”を狙う戦略だ。

業界によると、イディヤコーヒーは最近、公式アプリ「イディヤメンバーズ」を通じ、サブスク型サービス「常連店舗ブルーパス」のベータ運用を開始した。利用者が頻繁に訪れる店舗を指定すると、その店舗限定でドリンク割引などの定期特典を受けられる仕組みだ。無作為にクーポンを配布する従来方式から脱し、実際の来店動線に基づいて設計された点が特徴とされる。

これは、メガコーヒーやコンポーズコーヒーなど低価格ブランドが急速に店舗網を拡大するなか、容量増量や一時的な割引だけでは差別化に限界があるとの判断が背景にある。

この流れは中堅ブランドに限らない。スターバックスは2024年10月、会員制サブスク「バディパス」を導入し、加入者に1日最大30%割引を提供している。通勤時間帯や昼休みなど、日常的な消費シーンを想定した設計で、ロイヤル顧客の維持を狙う。

コーヒービーンも、限定会員向けに常時割引や専用プロモーションを提供する「オーロラメンバーズ」を運営し、月単位での利用頻度向上に力を入れている。

コロナ禍でサブスク競争が活発化した当時、コーヒーフランチャイズは定額制に慎重だった。定期割引や前払いは収益性を下げ、客単価を引き下げかねないとの懸念が強かったためだ。

しかしここ数年、低価格ブランドが価格競争で顧客を吸収する状況が続くなか、中・大手フランチャイズにとってサブスクは来店頻度と顧客維持を同時に確保できる装置として再評価されている。

一定額を前払いさせるサブスクモデルは、消費者の選択肢を自社ブランド内に留める効果があり、原材料費や人件費が上昇する環境でも安定的な売り上げを見込めると分析されている。

業界関係者は「低価格コーヒーの拡大で常連客の流出が加速している。顧客を縛り留める仕組みを持たないブランドは、競争から脱落しかねない」と指摘する。

(c)news1

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