2026 年 1月 17日 (土)
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米CESで輝いていた日本スタートアップ館…そこに「椅子」はなかった [韓国記者コラム]

2026年1月8日、米ラスベガスのCES「Eureka Park」に設置された日本スタートアップ国家展示館(c)news1

「CESは大企業だけでなく、スタートアップにとっても重要なイベントだ」

世界最大規模の電子・技術見本市「CES」が開幕する前夜、「K-スタートアップ・ナイト」の会場では現地の専門家たちが参加企業にこうアドバイスした。「技術を自慢するより、営業に集中すべきだ」と。

当初は「技術力があれば、営業成績は後からついてくるはず」と思っていた。しかし、会場の「K-スタートアップ統合館」のすぐ隣にある「日本スタートアップ館」を見て、その意味がはっきりと実感された。

日本館で最も印象的だったのは、どのブースにも「椅子」がなかったことだ。関係者の荷物置き場であるブース裏にも、休憩用の椅子は一切見当たらなかった。午前9時から午後6時まで、最大9時間にわたって立ちっぱなしで展示に臨む必要があるわけだ。

椅子がないからこそ、日本のスタートアップのスタッフは、道行く来場者に積極的に声をかけていた。ブースの前で少しでも足を止めると、すぐに「Hello!」と挨拶を投げかける。そこから自然に製品紹介へとつなげていく。

記者が日本館を取材した際も、同じだった。製品を一目見ようと立ち止まっただけで、あるスタートアップの幹部がすぐに近づいてきて、挨拶とともに会社の話を始めた。

その企業「AVITA」は、韓国中小ベンチャー企業省が支援するインバウンド創業支援プログラム「K-スカウター・プログラム」にも参加していた。

同社幹部は韓国料理の「カムジャタン(豚背骨のスープ)」が好物だと話し、今月末には韓国に支社を設立する計画も明かした。記者も「韓国に来たらカムジャタンをご馳走します」と返し、名刺を交換した。まさに「これが営業か」と実感した瞬間だった。

一方で、韓国スタートアップ館にも外国人来場者は多かったが、企業説明を読み流すだけで素通りする人も少なくなかった。

韓国館の各ブースには社員用の椅子があり、これ自体は長時間立ち続ける負担を軽減するものであり、当然の配慮とも言える。だが一部のスタッフは椅子に座ってスマートフォンを見たり、同僚と雑談に興じていた。

来場者への意識が向いていないため、せっかくブースを興味深そうに覗いても、そのまま足早に通り過ぎてしまう。高額な費用をかけて遠い米国まで来たにもかかわらず、「ビジネスの機会」が目の前で逃げていっているのだ。

「技術がどれだけ優れていても、声をかけなければ誰にも知られない」。K-スタートアップ・ナイトでのこの助言を、次回CESに参加する韓国のスタートアップはぜひ胸に刻んでほしい。【news1 イ・ジョンフ記者】

(c)news1

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