2026 年 1月 3日 (土)
ホーム政治韓国経済最大のリスクは「ウォン安」…悪循環の懸念強まる

韓国経済最大のリスクは「ウォン安」…悪循環の懸念強まる

(c)news1

2026年、韓国経済の最大のリスクとして「高為替レート(ウォン安)」が浮上している。政府が昨年末、ウォン安阻止のためにあらゆる対策を講じたものの、市場ではすでに「1ドル=1400ウォン台」が新常態(ニューノーマル)として定着するとの見方が広がっている。

このような高為替水準は、物価上昇圧力を刺激し、韓国銀行による利下げの動きを阻害する要因となりかねない。その結果、内需回復の遅れや景気の低迷といった“複合的な悪循環”に陥る懸念が高まっている。

昨年末、政府は為替レートが1500ウォン台に達することを防ぐため、国内復帰する海外投資家に対する譲渡所得税の減免、企業の海外子会社からの配当への非課税措置、金融機関の外為規制緩和など、大規模な「ドル誘導策」を展開した。その効果で為替は一時1430ウォン台まで下落したものの、専門家らは「一時的な反応に過ぎない」と慎重な見方を示している。

IBK投資証券のチョン・ヨンテク主席研究員は「米韓間の金利差の固定化や貿易構造の変化といった構造的な要因が為替の均衡点を押し上げている」と分析し、今年も高為替水準が続くと予測している。

また、スタンダードチャータードや野村など、主要なグローバル投資銀行12社の今後3カ月の平均為替見通しは「1ドル=1440ウォン」、6カ月後も平均1426ウォンと、昨年の平均レート(1421.96ウォン)と同程度の高水準が予測されている。これはIMFが示す韓国の「適正為替レート」である1330ウォンを100ウォン以上も上回る水準だ。

高為替は、原油や穀物といった輸入原材料価格の上昇を招き、企業の生産コスト上昇を通じて消費者物価に波及する。実際、韓国銀行の試算では、為替が10%上昇すると消費者物価が0.3ポイント程度押し上げられるという。

米ブルームバーグ通信の集計によると、主要37機関の2026年の韓国消費者物価上昇率の中央値は2.0%へと引き上げられている。韓国銀行は、為替が1ドル=1400ウォン台後半にとどまる場合、物価上昇率が2.3%に達する可能性があると分析する。

こうした状況では、金利を引き下げる余地が狭まり、家計や小規模自営業者が抱える利子負担の長期化が懸念される。可処分所得が伸び悩む中で消費が冷え込み、結果として中小企業や自営業者の売り上げにも影響が出る「消費崖(コンシューマークリフ)」が現実味を帯びてくる。

韓国銀行のイ・チャンヨン(李昌鏞)総裁は昨年末、「為替上昇は輸出と内需の格差を拡大し、社会的な二極化を深めかねない」と述べ、「伝統的な意味での金融危機ではないが、別の側面での“危機”と捉えている」と危機感を示した。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular