2024 年 5月 21日 (火)
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300人で「30万人の大戦闘」再現…韓国ドラマのハイライトシーンを作った「裏技」とは

KBS提供(c)NEWSIS

10万人もの契丹大軍の突撃に怯えた高麗兵士たち。高麗の兵士たちが剣車を捨てて逃げようとすると、上元帥(総司令官)カン・ガムチャン(姜邯贊)(チェ・スジョン)が剣車を掴んで「高麗は死なない。私たちは勝利するだろう。私たちは死なない。高麗は勝利するだろう」という言葉を繰り返す。

カン・ガムチャンの励ましに勇気づけられ、再び剣車を押し始める高麗の兵士たち。その間、キム・ジョンヒョン(ソ・ジェウ)が率いる1万人余りの精鋭重甲騎兵が現れ、高麗軍20万人余りが契丹軍10万人の四方を包囲する場面が出てくる。

韓国KBSドラマ「高麗契丹戦争」が10日、32話を最後に終映した中で、31~32話に出てきた亀州大捷(クィジュデチョプ)の演出が注目されている。コンピューターグラフィック(CG)で約30万人(契丹軍10万人、高麗軍20万人)にのぼる兵士が、剣車などの装備を駆使して繰り広げられた大規模な戦を再現したためだ。

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最終回が放送された10日は、実際に亀州大捷があった日でもある。放送後、多数のインターネットコミュニティでも話題になり、ドラマの原作「高麗契丹戦争:高麗の英雄たち」を執筆した作家キル・スンス氏も亀州大捷の一部場面がCGでよく再現されたと評価した。

「契丹打草穀騎(食糧、馬の餌の略奪を担当していた部隊)が、高麗軍の視野を隠すために粉塵を起こす場面などがCGでよく再現された。昨年6月、チェ・スジョンらが剣車を押す場面を見たが、CGで作られた場面は完全に見ごたえがあった」

キル・スンス氏はこう振り返った。亀州大捷の場面の最も大きな特徴は高麗・契丹軍を合わせて30万人の兵士をそのまま再現したという点だ。

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今月9~10日に放送された「高麗契丹戦争」第31~32話では▽契丹軍数万人が司令官(都統使)蕭排押(ソ・ベアプ)の攻撃命令を待つ▽契丹軍が高麗軍の剣車の上を乗り越えて攻撃する▽交戦中に高麗重甲騎兵隊が丘の上から登場する――などの場面が出てくる。ここでは数多くの兵士が必要だ。

ところが、実際に亀州大捷の撮影に参加した俳優は200~300人だけだった。両国の将軍や兵士少数を除いて、全て「デジタル群衆(クラウド)」技術で再現した人物だ。

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限られた空間(KBS水原ドラマセンター野外クロマセット場)のため、一度に起用できる出演者は100~200人だった。30万人をすべて実際の人間で撮ることはできないため、視点から遠い背景に登場する人物をすべてCGで再現した。スタジオで俳優の演技を先に撮影して、これを基に数十万人のキャラクターを作り出した。

1台当たりの制作費が1500万ウォン(約170万円)という剣車も制作費を考えて実物を10台余りだけ作り、残りは全てCGで再現した。

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