2025 年 1月 3日 (金)
ホーム社会23年間、1坪の檻に閉じ込められ、胆汁を取られた熊…韓国の飼育農場を脱走、2時間の“自由”の後、射殺

23年間、1坪の檻に閉じ込められ、胆汁を取られた熊…韓国の飼育農場を脱走、2時間の“自由”の後、射殺

写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1

韓国では熊を飼育して10年を超える場合、合法的に胆汁を取り出して熊胆(bear bile)を作ることができる。熊は1坪ほどの檻に閉じ込められ、胆嚢に管がぶら下げられて胆嚢汁を抜かれている。熊は死んで初めて檻から出ることができる。

このような境遇の熊(2001年生まれ)が23年間閉じ込められていた檻から逃げ出し、約2時間後に射殺された。

2時間あまり自由を味わった熊は、忠清南道唐津市松岳邑(チュンチョンナムド・タンジンシ・ソンアクウプ)のある熊飼育農場で飼育中だった体重100キロのツキノワグマ。

唐津消防署と唐津警察署によると、ツキノワグマは17日午後7時ごろ、檻から逃げ出した。当局の要請で熊捕獲に乗り出した有害鳥獣駆除団の猟師は、同8時55分ごろ飼育場近くで、逃げ出した熊を発見した。猟師は農場主の要請により、その場で射殺した。

国際絶滅危惧種であるツキノワグマを保護せよという国際的世論により、韓国政府は「クマを自然に淘汰させる」とし、2012年にすべての飼育熊に対して中性化手術を断行した。したがって2013年以後に国内の熊飼育農場で生まれた熊、すなわち10歳未満の飼育熊はいない。

残った問題は既存の飼育熊たちだ。

熊農場もこれ以上熊の熊胆採取業を営むのが難しいと判断し、施設への投資などをしておらず、大部分の熊農場は30年以上の老朽化した施設のままだ。

その結果、熊が簡単に檻を壊して逃げ出す可能性が高くなった。今回、熊が逃げ出した忠清南道唐津の熊飼育農場でも、2013年と2017年の2回、熊が逃げている。

また、農場主が熊の飼育をあきらめても熊を受け入れる施設は動物園だけ。事実上、熊が行くところはない。

こうした現実を踏まえ、熊の飼育と熊の胆嚢採取を終息させ、残った熊を保護できる「野生生物法改正案」が今年5月に国会で発議されたが、まだ法制司法委員会に係留中だ。

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