
韓国で、養育費を長期にわたって支払わない親の身元を公開するサイト「養育費を解決する人々」が、約2年ぶりに運営を再開した。運営再開直後の約2週間で33人の未払い親の名前などを公開し、約70人がその後に支払ったとされる。
このサイトは、私的な「公開」を通じて支払いを促す仕組みとして、過去に“私的制裁”との批判を受けたことから活動を停止していた。2024年1月には代表者が事実摘示による名誉毀損罪で有罪となり、罰金(宣告猶予)の判決が確定したことを受け、活動が一時中断していた経緯がある。
再開の背景として、運営者のク・ボンチャン氏は、昨年6月に命を絶ったシングルマザーの例を挙げている。この女性は、サイトによって元配偶者の身元が公開されたことで未払い分の一部と毎月の養育費の支払いを受けていたが、サイト閉鎖後に支払いが途絶え、深刻な事態に至ったとされる。ク氏はこの事例を「制度だけでは救えない現実の痛み」と位置付け、再びサイト運営を始めたと語っている。
サイト側によれば、掲載対象は離婚判決書や公正証書などで養育費支払い義務が確認でき、かつ未払いが6カ月以上続くケースに限られる。事前に最低1週間の通知期間を設けるなど、手続き上の検証も実施しているとしている。
近年、韓国では「養育費履行確保および支援に関する法律」の改正や、支払いが滞った場合に政府が先払いする「養育費先払い制度」などの法制度も整備されてきたが、実効性に限界があるとの指摘がある。政府による公開情報は顔写真などを含まないため「効果が弱い」との批判や、先払い制度の対象が限定的であるとの声もある。
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