韓国500大企業の最近2年間での国民年金加入者数が3万8000人近く増えた。景気悪化の中でも、一部の企業が雇用を増やしているからだ。特に、半導体業況の鈍化にもかかわらず、サムスン電子とSKハイニックスが雇用を増やした。業況好調だった二次電池企業LGエネルギーソリューション、SKオンなども採用を増やした。
企業データ研究所CEOスコアが、国内売り上げ上位500大企業の中で合併・分割などで変動幅が大きかった34カ所を除く466企業を対象に国民年金加入雇用現況を調査した結果、これら企業の総国民年金加入者数は2021年12月末の158万4548人から2023年12月末は162万1995人で、2年で3万7447人(2.4%)増加した。
業種別に見れば、情報技術(IT)・電気・電子業種の国民年金加入者増加幅が1万9539人(6.2%)で最も多く増えた。これは500大企業全体加入者増加数の52.2%を占めている。続いて▽サービス4810人(5.2%)▽飲食料4278人(5.1%)▽造船・機械・設備3790人(5.0%)▽石油化学3694人(5.7%)――の順で加入者が大幅に増えた。
銀行・流通・保険業種などは業況不振に伴う構造調整で国民年金加入者が減少した。銀行の国民年金加入者減少規模が3810人(-3.5%)で最も大きかった。流通1503人(-0.9%)をはじめ、▽通信1270人(-3.5%)▽保険1077人(-2.1%)▽証券672人(-2.1%)▽生活用品455人(-1.4%)――などが続いた。
個別企業の中では半導体寒波で実績が悪化したにもかかわらず、サムスン電子のこの2年間の国民年金加入者が9588人(8.6%)増え、増加幅が最も大きかった。CJオリーブヤングは国民年金加入者が3546人(57.8%)増加し、2位となった。CJオリーブヤングはオンライン即時配送サービスである「今日ドリーム」を拡大した影響が大きかった。
これに▽LGイノテック2907人(23.7%)▽SCKカンパニー2842人(14.8%)▽LGエネルギーソリューション2519人(26.4%)▽韓国鉄道公社2125人(10.6%)▽SKオン2089人(140.4%)▽SKハイニックス1708人(5.8%)――が続いた。
国民年金加入者が最も大幅に減少したのはイーマートで、2年間で2459人(-9.1%)減少した。これに▽ロッテショッピング2202人(-9.8%)▽KT2000人(-9.5%)▽LG電子1696人(-4.5%)▽韓国シティ銀行1609人(-46.9%)▽韓国土地住宅公社1219人(-11.5%)▽ホームプラス1018人(-5.0%)――が続いた。
大手流通会社3社が全て人員削減を強力に進めたことが目立つ。これらの企業が2年間で減らした従業員数は、国民年金加入者で見ると、計5679人(-8.1%)に達する。新型コロナウイルス感染以後、物価上昇によって消費が低迷し、流通市場がオンライン中心に再編され、大規模な構造調整に乗り出した影響とみられる。
KTは定年退職による自然減少で雇用が減ったことがわかった。KTは2021年から毎年700~800人が定年退職で会社を離れている。
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