2024 年 5月 7日 (火)
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韓国陸軍副士官、募集計画の半分も満たせず…「戦う軍人がいない」懸念

陸軍提供(c)MONEYTODAY

韓国陸軍が今年第1四半期の短期服務転換・任期制副士官を募集した結果、計画に比べて約63%が不足していた。人口減少による陸軍副士官の定員不足は、この5年間続いてきた問題だ。海・空軍副士官の状況も陸軍と大きく変わらない。専門家は、安全保障の空白を防ぐため、副士官をさらに募集する必要があり、そのためには軍に対するビジョンを提示し、給与などの処遇改善が急がれると指摘する。

陸軍の第1四半期(1~3月)の短期服務転換・任期制副士官募集率(募集計画に対する実際の選抜人員)は36.7%にとどまった。軍人材募集計画100人のうち約63人が満たされていないという意味だ。

特に北朝鮮と隣接した江原道鉄原(カンウォンド・チョルウォン)・楊口(ヤング)・高城郡(コソングン)、京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)・漣川郡(ヨンチョングン)など最前方部隊の定員割れが目立った。前方部隊の募集率は▽1軍団42.7%▽2軍団35%▽3軍団36.4%▽5軍団38.3%――などだった。

首都防衛司令部と首都軍団の募集率はそれぞれ48.5%と38.5%だった。東遠(トンウォン)戦力司令部は38.6%、軍需司令部は26.4%だった。陸軍本部と国防省直轄部隊は募集率11.2%で最下位を記録した。

陸軍で唯一、副士官の定員比募集人員を超過した部隊は特殊戦司令部だ。特殊戦司令部の副士官募集率は161.5%だった。特殊戦司令部は空輸訓練など高強度特殊訓練を実施し、軍服務に対する自負心と使命感が高く、危険勤務手当てなどを受けて処遇が比較的良いので高い募集率だった。

国防省は最近、人口減少によって常備兵力を50万人水準を維持している。現在の兵力は陸軍36万5000人余り、空軍6万5000人余り、海軍4万1000人余り、海兵隊2万9000人余りだが、徐々に副士官と将校など幹部兵力を増やしていく。

しかし、常備兵力50万人を維持する最小人員さえ確保されておらず、今後の安全保障の空白が懸念される。将校募集の現況も似たような様相だ。陸軍第3士官学校の募集率も一部下落傾向を見せている。予備役将校訓練過程(ROTC)募集競争率は2015年4.8倍から2020年2.7倍、昨年1.8倍に急減した。

陸軍高位関係者は「兵役資源減少と国防環境の変化で副士官・将校など幹部募集率が減少するという難しい現実に直面している。初級幹部に未来ビジョンを提示し自負心と使命感の高揚と適切な処遇保障のための支援策を拡大していく」と明らかにした。

(c)MONEYTODAY

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