2024 年 11月 27日 (水)
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韓国医療AIの開発活発、がんやパーキンソンなど診断で着々

2019年11月、ドイツで開かれたエッセンモーターショーでモーター部品で作られたAIを象徴する作品(c)AP/NEWSIS

人工知能(AI)が医療分野での重要な技術として導入されつつあるなか、韓国ではAIを融合したサービスの開発に多くの企業や研究者が乗り出している。特に、がんやパーキンソン病などの診断では、AIの技術力を土台に成果を出す企業が現れている。

医療AI企業のルニットは、米バイオヘルスケア企業ガーデントヘルスと協業して完成したAI基盤の病理分析ソリューションを公開。がんの診断から治療まで網羅しており、米国をはじめ海外市場へ本格進出することになった。

医療AIソリューション企業ビューノはAI基盤を用いて胸部CT映像の判読を補助し、肺がんの初期段階の可能性がある肺結節を検出・分析する提供するソリューションを開発した。

医療AIは学界でも活発に研究されている。高麗大学安岩(アナム)病院神経科のイ・チャンニョン教授らのチームは、病院の心電図検査だけで特発性パーキンソン病を鑑別できるAIディープラーニングアルゴリズムを開発した。パーキンソン病の危険群選別は容易ではないが、研究チームはパーキンソン病が心臓にも影響を及ぼす点に着目して成果につなげた。

また、韓国科学技術院(KAIST)の研究チームは、3次元空間で非常に速く動く赤血球の映像で赤血球の形態をリアルタイムで復元することに成功。がん診断で重要な生体から組織の一部を採取する映像の復元にも成功した。この技術は細胞を染色する過程や数千万ウォンに達する顕微鏡を必要とせず、速度と費用を大幅に改善できると期待されている。

医療関係者のAIに対する信頼性も高くなっている。グローバル調査機関ダイネーターが韓国、シンガポール、オーストラリアなどの映像医学科医療スタッフ108人を対象に実施したアンケートでは、80%が医療AIが現場に導入されればより正確な診断と治療を提供できると答えた。

(c)NEWSIS

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