韓国で飲酒運転による死亡事故が相次ぐなか、飲酒運転者に対して厳罰を求める声が高まっている。
ソウル西部(ソブ)地裁は4月20日、道路交通法違反罪に問われた被告(30)に懲役2年、執行猶予3年を言い渡した。被告は過去3回、無免許のまま泥酔状態で車を運転して事故を起こしたにもかかわらず、執行猶予が付けられた。地裁は3月6日にも、ソウルで計1110回にわたり無免許運転をした30代男性に、懲役6月の執行猶予1年の判決を出している。
裁判所は執行猶予について「過ちを悔いている」「過去に罰金より重い刑を受けた前歴がない点などを考慮した」などと説明している。
韓国では大田(テジョン)のスクールゾーンで女児が飲酒運転の車にはねられ死亡する事故が発生しており、飲酒運転者を厳罰に処すべきだとの声が高まっている。
大事故につながりかねない道路上の違法行為に対する軽い処罰は、今に始まったことではない。最高裁の資料によると、道路交通法違反(飲酒運転)の1審で実刑を宣告される割合は非常に低かった。
摘発時に血中アルコール濃度0.03~0.2%には実刑0.3%、執行猶予19.2%、罰金刑が79.3%だ。血中アルコール濃度が0.2%以上の場合でも、実刑は2.6%に過ぎず、執行猶予は41.2%、罰金刑は56.1%だった。
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