韓国・主要百貨店3社の2024年第2四半期の業績に明暗が分かれた。ロッテ百貨店と新世界百貨店は、リニューアルや一時的な費用の増加により、営業利益が約10%減少した。一方、現代百貨店は主要店舗の売り上げが好調であったことに加え、現代プレミアムアウトレット大田店の再開効果も相まって、営業利益が16%近く増加した。
非常経営を宣言しているロッテショッピングと新世界は、それぞれの百貨店部門であるロッテ百貨店と新世界百貨店の営業利益が減少し、第2四半期の業績が期待を下回る結果となった。
ロッテ百貨店の第2四半期売り上げ高は8361億ウォン(約920億円)で、前年同期比で0.7%の微増となったが、営業利益は589億ウォン(約65億円)で9%減少した。ロッテショッピングの関係者は「消費者心理が鈍化している中で、本店や仁川店のリニューアル、蚕室ワールドモールのポップアップストアなどを通じて集客を強化した結果、売り上げはわずかに増加した」と述べた。しかし、物価上昇による固定費の増加や一時的な費用が影響し、営業利益は減少した。
この一時的な費用には、6月末で営業を終了したロッテ百貨店慶南馬山店の関連費用が含まれている。この費用を除いた場合、第2四半期の営業利益は635億ウォン(約70億円)で、減少幅はやや小さくなる。
ロッテショッピングの関係者は「下半期には、主要店舗のリニューアルを順次完了させる予定で、特に良好な成果を上げている水原店をリニューアルオープンした『タイムビラス水原』の成功に続き、国内店舗の競争力をさらに強化する」と述べた。
一方、新世界百貨店の売上高は前年同期比2.6%増の1兆7462億ウォン(約1920億円)で、第2四半期としては過去最高の売り上げを記録した。しかし、営業利益は818億ウォン(約90億円)で11.2%減少した。新世界はショッピングモールやアウトレットを含まない純粋な百貨店の売り上げを計上しており、ソウル江南店の食品館をはじめとする主要店舗のリニューアルに伴う減価償却費の増加が影響した。
新世界の関係者は「江南店には2月に『スイートパーク』を、6月には『ハウスオブ新世界』を相次いでオープンさせるなど、競争力強化のための投資を続けており、今年上半期には全国12店舗のうち大多数が売り上げを伸ばしている」と説明した。また、下半期には江南店の食品館などのリニューアルを継続し、店舗ごとの商圏に最適化されたブランドや、多様な顧客層を吸収できる差別化されたコンテンツを前面に押し出し、さらなる成長を目指すと強調した。さらに、下半期には販促費の効率的な執行を通じて収益の改善にも取り組むという。
一方、現代百貨店は第2四半期において、営業利益が15.8%増の710億ウォン(約80億円)を記録した。売上高も3.0%増の6119億ウォン(約670億円)となり、堅調な成長を示した。現代百貨店の関係者は「ヤングファッションやスポーツ商品を中心に売り上げが好調で、第2四半期は過去最高となり、営業利益も増加した」と述べた。
特にソウル汝矣島の「ザ・現代ソウル」や京畿板橋店など、主要店舗での集客が増加し、売り上げの好調に大きく寄与したとされる。また、昨年6月に再開した現代プレミアムアウトレット大田店のベース効果も、今回の好業績に大きく貢献したという。
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